最終章:夢を追い続けて
第68話「上級者向け親子喧嘩」
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りコンビネーションだろう。
……厄介すぎるな。
「(……やるしかないか。秋十と違って、私はやりなれていないのだがな)」
“風”と“水”の動きで避け、“土”で攻撃を防ぎながらそう考える。
私はまだ四属性全てを使っている訳ではない。
だから、それを使う。しかし、それはこの状況では困難な事だ。
「(まぁ、多少の代償や困難は承知だ。後は、実行するだけだ)」
あいつらを止めるのに、それらもなしに出来るとは思えない。
使う場面が少々予想外だが、やってやるか。
「……行くぞ」
「っ……!」
……技に“火”を宿す。
体の芯から燃え上がるような、そんな感覚に見舞われる。
そして、その感覚が風のように吹く感覚、水面のように落ち着いた感覚、大いなる大地のようにずっしりとした感覚と混じり合う。
四属性、その全てをこの身に宿した証だ。
「ふぅぅ……!」
「っ……!」
息を吐き、呼吸を整える。
少しでも油断すれば、宿した四属性は消えてしまう。
そうでなくとも、負担が掛かって頭が痛くなる。
既に何度かやった事があるため、負担はだいぶ軽くなっているが、それでも徐々に痛くなってくる。……早期決着を目指さないとな。
「っぁ!!」
「なっ……!?」
私へ飛んでくる銃弾を躱しながら間合いを詰める。
真正面から来る弾はブレードで弾き、肉迫する。
コンビネーションで近づきにくいなら、それ以上の力で叩き潰せばいい。
「ふっ!」
「ぐぅっ!」
「っ……!」
一撃、二撃と与え、三撃目で防御の上から後退させる。
その隙を庇うように銃弾が飛んでくるが、今の私には無意味だ。
「嘘!?」
左右にぶれるように動く。たったそれだけで避けられる。
正しくは、射線からずれるように動いているだけなのだが。
よくバトルアニメであるような、弾が当たらない動きを、今の私は行ったのだ。
「はっ!」
「っ……!」
ギィイイイイン!!
さらに追い打ちをかけるようにブレードを振るう。
それを防いだ所で無意味。その上から吹き飛ばして壁に叩きつける。
「まずは貴様だ!」
「っ!!」
ギィイイイイン!!!
銃弾を全て弾いた所で、トドメの一撃を振るう。
だが、それはブレードに阻まれる。
「ッ……!壁を使えば、これ以上は押し込まれないだろう……!」
「ちぃっ……!」
即座に上体を反らし、横からの弾丸を避ける。
「そして!」
「ッ!?」
ギィイイイイン!!
そこへブレードが叩き込まれる。
咄嗟に防いだものの、私は若干後退する。
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