賢者の孫騎士
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山奥で暮らしてるからそんなのあるわけないのに。金銭感覚も外れてるから」
「災害級を遊び相手とか言えるんだ、金に困ることはないだろうな。そこら辺も教えてやるよ」
ジークに連れられて色々と説明を受けながら王都を観光する。常識を学びながらちょっと悪い大人の遊びにも連れて行かれる。常識を教えてもらう代わりに奢ってやると財布を見せれば酒場に連れて行かれた。それも店の女性と同席しながら酒を飲んだりする酒場に。
「ジーク兄ちゃん、オレまだ10歳なんだけど」
親戚の子と言う設定のためにジーク兄ちゃんと呼んでいるが、年下の財布でこんな所に連れてくる奴を信用出来ないわ。
「10歳にしては精神的に老成しすぎなんだよ。ちょっとぐらい羽目を外せよ。酒も飲め飲め。今日ぐらいは目を瞑ってやるから」
「はぁ、見習いたくないわ」
懐から王都で貴重だと知った薬草で作った葉巻を取り出して火をつける。さすがに人目がある所で吸う訳にはいかないから我慢していたのだ。あと5年ほどで成人で、それからなら堂々と吸えるんだけどね。
「見逃すといったらすぐに葉巻が出てくる時点で悪ガキを通り越してやがるな」
「煙草の葉じゃなくてモルラの葉で作ったから、むしろ健康に良いよ」
「なんでそんな貴重な薬草を葉巻にしてるんだよ!!その量だと一般の4人家族が1週間は食えるだろうが」
「群生地を知ってるから。一本どう?」
ジーク兄ちゃんは頭を抱えながらも一本を手にとって火をつける。
「ああ、本当に健康に良いんだろうな。医療魔術をかけてもらったときみたいな感覚がする」
「ボロボロの身体には特に効くよ。群生地に行く度に実感してるけど」
「モルラが群生してるなんて聞いたことが無いな。どんなところだよ?」
「毒沼。近づくだけで危険な程の毒沼の近く。たぶん、毒を吸って成長してるんでしょ。たまに見られる性質だね」
「詳しいんだな」
「基本的には魔術の練習をしているか、剣術の練習をしているか、狩りをしているか、畑を耕しているか、本を読んでいるかだからね」
「ふぅん、ちなみに一番強力な魔法はどんなのなんだ?」
「名前ぐらいなら良いけど、詳細は教えないよ。使えるけど使いたくないから」
「コントロールが難しいのか?」
「いいや、そんなこともないけど気分的に使いたくない魔法、魔法群だね」
「魔法群?」
「系統が似ている、簡単に言ったら同じ属性の魔法。炎が得意とか風が得意とかってあるでしょ?それと同じでオレのオリジナル属性『オーバーロード』が一番強力で使いやすくて使いたくない魔法」
本当にこいつだけは使う機会がないことを祈ってるよ。使いやすい理由も分かってる。オレが転生者だからだ。あと、シスの暗黒卿も転
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