第35話 孤児院と妖精
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の相手をするのに疲れちゃったのかしら?」
「いえ、そんなことは……」
「シェラザードったら酔っちゃうと絡み酒になるし程々にしてほしいものね」
(……あなたも凄い飲んでいるんですが)
アイナさんに心配をかけてしまったが今グダグダと考えても仕方ないので等々倒れてしまったオリビエさんを介抱しながら俺は考えることを止めた。
(フィー、どうか無事でいてくれ……)
side:エステル
「……うんにゃ?」
なんか酔っ払ったシェラ姉と酔ってるのか全く分かんないアイナさんにリート君が絡まれてオリビエがダウンしてる光景が見えたような……夢だよね?
「……どうしたの、エステル?」
「あ、ヨシュア。ごめん、何でもないわ」
「そう?疲れているなら早く寝たほうがいいよ」
隣で寝ていたヨシュアが顔を上げてあたしの方を見ていた。どうやら起こしてしまったようなのであたしはヨシュアに謝った。
「……おい。さっきからうるせーぞ、俺はお前らと違って忙しいんだ。ガキは夜更かししてないでさっさと寝ろ」
部屋の反対側で寝ていた赤髪の男性が不機嫌そうに呟いた。
彼の名はアガットで『重剣のアガット』という二つ名を持った正遊撃士なんだけどすっごく口が悪いの。何かとバカにしてくるしイジワルな奴よね。
「何よ、そんな言い方しないでもいいじゃない!」
「まあまあ、アガットさんにはさっき魔獣の群れとの戦いでお世話になったんだから」
「そりゃそうだけど……」
「ふん、分かったら静かにしてろ」
アガットはそう言うと目をつぶり寝息を立て始めた。
「もう、新人には優しくしなさいよね」
「もしかしたら僕たちの事を気遣ってワザと厳しい言い方をしているんじゃないかな?」
「それ、自信もって言える?」
「……ごめん、あまり自信はない」
そもそもどうしてアガットと一緒に寝ているのかというと、ボースで推薦状を貰い空賊事件後の溜まった依頼も処理できたので次の目的地であるルーアンを目指していたんだけど関所についた時点で日が暮れかけていたから今日はそこの休憩所を借りて休んでいたの。そしたら夜遅くにアガットが来て相部屋になったって訳よ。
少し前の時間に狼の魔獣の群れが関所に襲ってきたんだけどその時あたしたちもアガットと一緒に戦ったの。その時は凄く頼りになったのは認めるけどあたしのことバカにしてくるのが気に入らないのよね。そりゃあたしはアガットと比べたら未熟者だけどさ……
「もういいや、早く寝ちゃお……」
悔しいけどあたしが未熟者なのは間違いないから早くルーアンに行って沢山依頼をこなしてアガットにバカにされない立派な遊撃士にならな
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