第三章
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「それはね」
「だからアウトよ」
「ブルマとか着て出しものとかアウトよ」
「言い寄る馬鹿出るの間違いないし」
「餓えてるのとかがね」
彼女がいなくてというのだ。
「だからね」
「もう阪神でいきましょう」
「阪神の選手の人達のコスプレでね」
「それでいきましょう」
友人達が半ば強引に決めてだ、そうしてだった。
紀香はサークルでは阪神の選手の物真似をすることになって実際にそれをわざわざ阪神のユニフォーム、長く使われていた白地に黒の縦縞が入ったそれとヘルメットや帽子まで着用してであった。
それでやってみた、するとサークルの中では大好評だった。
「そっくりじゃないか」
「フォームから表情まで」
「ああ、似てるなんてものじゃないよ」
「本当に」
サークルの男連中は口々に言った、しかし。
出しものが終わっての打ち上げが終わって後は親しい間だけの二次会の時にだ、紀香は二次会で入ったカラオケボックスでコスプレを披露した友人達に言われた。
「やっぱり阪神でよかったわよ」
「大好評だったし」
「けれどね」
「ブルマとかバニーガールは」
「バドワイザーとかボンテージもよ」
こうした服はというのだ。
「アウトだったわ」
「いや、本当にね」
「似合ってたし刺激的だったけれど」
「紀香ちゃんスタイル抜群だし」
それでもというのだ。
「あの恰好は男には見せられないでしょ」
「だからアウトだったけれど」
「こうした時紀香ちゃん思い切りいいけれど」
「思い切りがよくてもね」
「着ないことよ」
男の前ではというのだ。
「いいわね」
「それはね」
「絶対によ」
「しろって言われてもね」
「したら駄目よ」
「じゃあこれからもあれね」
紀香はカラオケで歌う曲をリモコンで入力しつつ友人達に答えた、テーブルの上にはそれぞれが飲むお酒やジュースの他にピザやソーセージといったものがある。
「ああした時は阪神ね」
「そう、それでいくべきよ」
「ああしたコスプレは刺激的過ぎるからね」
「だから封印しておくことよ」
「いいわね」
「そうするわね」
紀香も頷いてそうしてだった、ああした格好は彼氏限定にした方がいいということにして今は歌って飲んで騒いだ、友人達と一緒の二次会は実に楽しいものだった。
刺激的な出しもの 完
2018・3・22
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