空の王者、狙われる
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を倒し鐘を鳴らしたという事もあり此方への感情は好意的、共に宴もした仲という事もあり長老も協力的。何を聞きたいかはレウスの中で決まっていた。
「この島で俺は雷を司る奴と遭遇した。その幻獣について知りたいんだ」
「……もしや空の幻獣の事か」
空の幻獣、それがこの空でのキリンの名前。確かに幻獣という響きはマッチしている。あれ程に神々しく美しい獣もそうはいない。
「空の幻獣は滅多に姿を見せない、正しく幻のような存在。私も見た事はないが……それと遭遇したのか」
「ああ……あいつはずっとこの島に?」
「言い伝えによれば400年、大戦士カルガラが健在のより居たという。その時から幻のような存在とされ出会った者には力を与えるとされている」
400年も昔からキリンはこの島で生きていたという事になるがそうなる、古龍というのはそれだけ長寿ということなのだろうか。だとしても可笑しくはないが力を与えるというのはどこか納得が言った気がする。
「だが気を付けられよ。幻獣に出会ったものは運命が捻じ曲がるという言い伝えも存在する、お主も出会った事で何か起こるかも知れんぞ」
「運命か……」
自分の運命など既に狂っている気がする、この世界に来ているという時点で。だがそれがまた捻じ曲がったのならばどのような事が起こるのかを知りたいという欲求もあるのも事実。
「上等だ、どんな運命でも来やがれってんだ」
そのまま長老に感謝をし皆の所に戻ると大量の黄金を確保した皆に出くわし思わず彼も笑顔になった。これでナミから鱗を剥がされて金策にされるという事も無くなるからである。そしてロビンが戻ると走り出し空島から去る為にメリー号へと駆け出して行った。
「DEAD OR ALIVEね……どうせなら生け捕りの方を選ぶのが当然」
波に揺られる船が一隻、その甲板の上で椅子に腰掛けながら紅茶を嗜みながら手配書を見つめている影が一つ。見つめている手配書は二枚、その内の一枚にはある海賊の写真と名が刻まれている。そしてもう一枚にも同じように写真と名が刻まれているがそれはやや異なっていた。
「ONLY ALIVEって当然か、彼女は一応被害者なんだし?」
『砂漠の王女 ネフェルタリ・ビビ』
ビビに関する手配書までもが製作されるのは至極当然の事と言える。表向きでは彼女はレウスによって誘拐拉致された王女という事になっている。そんな彼女を確保する為に生け捕りのみにし賞金をつけるのは当然と言えるがそれを見ていた人物は直ぐに別の手配書に目を向ける。
「空の王者、レウス……ふふっそう、この人なのね……私の目標は……ぁぁいいわね。滾ってきちゃう……」
艶っぽい声を上げつつも身体を抱きしめるその人物、
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