暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはStrikerS 〜困った時の機械ネコ〜
第3章 『ネコにもなれば』
第42話 『ネコ先生によるスキルレッスン?』
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て、コタロウの蹴る音が聞こえると目を閉じた。
「さっきと同じよね?」
「うん」
ボールを目で追い上を見上げるティアナとスバルのやり取りにエリオやキャロも頷く。彼の蹴り上げたボールの落ちる範囲はなのはの目の届く範囲に限定されていた。
また、音が大きくなるのが分かってからなのはは目を開ける。
「――っ!」
なのはは何かに気づいたようで今度は目つきを変えて周囲をうかがい、
「ン!」
先ほどとは違い余裕のないことが新人たちにも分かった。
「なのは?」
「……コタロウさん」
「はい」
「もうひとつの段階というのは?」
「今度は様々な色、大小のボールを織り交ぜて指定する色のボールを撃ち落すというものです」
「これを被りながら、ですか?」
コタロウはコクリと頷く。
「加えて音を遮断して行ないます」
「……なるほど。ティアナ」
「は、はい」
「午後の訓練はコタロウさんの言うことを守って練習しなさい。コタロウさん」
「はい」
「ティアナのこと、よろしくお願いします」
「できなければ、筋力トレーニングを課しても問題ありませんか?」
「構いません」
膝の埃を払いながらなのはは立ち上がるとコタロウに帽子を返し、ティアナだけ別行動を指示し自分たちは普段の訓練を行なうために歩き始めた。
ヴィータを含め新人たちはなのはが今の帽子がある、ないで何が変わるかよく分からなかった。
△▽△▽△▽△▽△▽
「なのはさん」
「ん?」
スバルは準備体操をしながらたずねた。
「さっきの帽子を被る被らないで何が違うんですか?」
なのはは少し考えると、
「スバル、片目だけ手で隠してみてくれる?」
「あ、はい」
左手で左目を隠す。
「両目で見えている視野角より狭まるでしょ?」
「はい」
「ツバつきの帽子を被ると上が狭まるのよ」
「あ……」
「確か、人間は上に60度まで視野があるんだけど、帽子を被ると20度くらいまで落ちるから、より集中しなければならない」
「なるほど」
「それで周りの音も消して完全に視認してから撃つとなると相当な集中力を有するわね」
「なのはは音ありでやってたな」
「うん。あれは私がコタロウさんの初めの説明を間違えちゃってた。音で感知といってなかったからね」
なのはは少し苦笑した。
「でも、無音だったら相当難しいと思う。私も何度か訓練しないと……」
「なのはさんでも?」
「うん。ただ、将来を考えてもティアナ向きの訓練なのは間違いないから明日からあの子の訓練は今までの訓練を羨むくらいなものにな
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