第34話 空賊との戦い
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を縛り上げて部屋の隅にまとめておく、そして更に下の階層に向かった。
「それにしてもここって一体なんなのかな?あいつらが作ったにしては大きいし古めかしいわよね?」
下の階層に向かう途中でエステルさんがそう呟いた。確かに盗賊の作ったアジトにしては構造がしっかりしてるし何かの基地みたいだ。
「大昔の城塞のような雰囲気があるし昔に作られた砦を偶然見つけた空賊がアジトとして使っているんじゃないかしら?」
「大崩壊から数百年以上は戦乱の世が続いたそうだからね。こういうものが残っていても不思議じゃないだろう」
オリビエさんが言った大崩壊というのは1200年前に天平地位が原因で起こったと言われる古代ゼムリア文明の崩壊のことだ。
「へえ〜、そう言えばアルバ教授が話してた内容に出てたわね」
「それにしても発見されにくいとはいえこんな砦をアジトにするなんて悪趣味ね。魔獣も放置されているし全体的に汚いし男所帯何てこんなものかしら」
シェラザードさんの話を聞いて俺とヨシュアさん、オリビエさんが苦い表情をして流石にそれは違うと思うよと反論する。でも確かに西風の旅団もマリアナ姉さんや女性団員がいなかったらこうなってたかもしれない。団長やゼノは面倒くさがり屋だしレオくらいしか綺麗好きがいないんだよな。
今はいないガルシアが見たらきっと激怒するんだろうな……
そんな会話をしながら先を進むと再び男たちの話声が聞こえる部屋の前に来た。
「また話声が聞こえるね、どうする?」
「もしかしたらここに人質がいるかもしれないわね。敵の数も少ないしここは突入して一気に肩をつけましょう」
再びタイミングを計り中に突入する。
「お、お前たちは!?」
「遊撃士どもだと!?」
突然現れた俺たちに空賊たちは動揺している。
「どうやらその奥の部屋に人質が監禁されているようね?大人しく降伏すればよし。さもなくば……」
「ふざけるな!」
「やっちまえ!」
空賊たちは武器を出して襲い掛かってきたがさっきよりも人数は少なくあっという間に制圧することが出来た。
「く、くそがぁ……」
空賊たちを制圧した俺たちは奥に監禁されていた人たちの元に向かった。
「皆、無事!?」
「あ、あなた方は……?」
「僕たちは遊撃士協会の者です、あなた方を救助しにきました」
「遊撃士だって!?じゃあ助けが来たのか!」
「よ、良かった……」
「私たちは助かるんですね」
「助かった……」
捕らわれていた人たちはエステルさんたちが遊撃士だと知ると安堵した表情を浮かべた。
「私は定期船『リンデ号』の船長を務めるグラントという。本当にありがとう
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