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世界に痛みを(嘘) ー修正中ー
刹那の戦闘
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態がその行く手を阻んだ。
 不規則な動きと腕の数の多さを利用した同時攻撃である。

 だが、アキトは前方に駆け出すべく前傾した姿勢を崩すことなく、前へと駆け出した状態で前方の大気を踏みしめることでバク転をかます。

「……ッ!?」

 変態した"チェスマリーモ"は自身の攻撃を容易に躱されたことに驚きを隠せない。
 タイミングは言うまでもなく完璧だったはずだ。
 加えて、あの前傾した態勢からの回避など誰が予想できようか。

 無論、アキトは休む暇など与えない。

 驚嘆した表情を浮かべたチェスマリーモの顔を上空から掴み、地面へと叩きつける。
 続けて、盛大な地滑りを馳走し、吹き飛んでいく奴のその無防備な体に衝撃波を放った。

 チェスマリーモはこのロッキーマウンテンから落ちないように調整された衝撃波を受け勢い良く吹き飛んでいく。

 しかし、奴の攻撃はフェイクであり、本命はこの降りしきる雪の中に身を隠したワポルに他ならない。

「さあ、死ね!」

 無防備な自此方の背中を狙ったのかは不明だが、気配を隠すこともなく、ましてや声を出した奇襲などたかが知れている。
 難なく反応したアキトは後方を振り返ることなく回し蹴りをワポルへと披露する。

「ゴァッ!?」

 無防備に大きく開いた口に横から回し蹴りの直撃を受けたワポルは盛大に地面を何度もバウンドしながら吹き飛んでいった。

 戦闘は終始、アキトの優勢で続いている。
 しかし、アキトの内心はこの戦況に悩まされていた。

─ 厄介だ ─

 奴らの連携攻撃のレベルが予想以上に高い。
 ムッシュールというワポルの兄の持つノコノコの実の能力もこれまた厄介だ。

 奴のノコノコの実が生み出す毒の胞子は放出後しばらくの間空中に現存する。
 加えて、いくら自分が能力により生成した膜により毒を無効化できるとはいえ、人間である以上酸素を取り込む必要がある。

 背後にはナミとDr.くれは達がいるため、万が一のことを考え奴らの攻撃を全て無効化しなければならない。
 ナミ達がいる城内への毒の胞子の侵入を防ぐために周囲の空気をコントロールし、体内に酸素を取り入れるための緻密な能力の操作も求められているのだ。

 しかし、奴らはそんなアキトの苦労を顧みることもなく、アキトを殺そうと三者それぞれの攻撃を繰り出し続けている。

傘乱舞(シェードダンス)!!」

 初撃はムッシュール
 放たれるは頭部のキノコから菌糸で生成された弾丸だ。

 そして、左右から自分を挟むようにワポルとチェスマリーモの2人も同じく攻撃を放とうとしていた。
 ワポルはかなりの威力で蹴り飛ばしたというのに今なお健在の様子を見せている。

 実力に見合わぬ耐久力

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