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英雄伝説〜灰の軌跡〜 閃V篇
第29話
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僕も巡業旅行で各地の様子を確かめるつもりだしね。………リグバルド要塞といい、ちょっと心配な空気も流れてる。何かあったら連絡するよ。」

「ああ……こっちもな。フランツは先輩と一緒にパルムの道場での特別講師を終えたら”本国”に戻るのか?」

「うん。けど1ヵ月後にはエイリーク皇女殿下がエフラム皇子殿下と共にゼムリア大陸に来訪する用事があるから、もしかしたらその来訪場所と来月の第U分校の”特別演習”の場所が重なれば、また会えるかもしれないね。」

「ハハ、そんな偶然はありえないと思うけどな………それにしてもエイリーク皇女殿下とエフラム皇子殿下が二人揃ってゼムリア大陸に来訪する用事なんて1年半前の内戦時のメンフィル帝国領の防衛の援軍として来訪されて以来になるが………一体どんな用事なんだ?」

フランツの推測を聞いて苦笑しながら答えたリィンは考え込む動作でフランツを見つめた。

「アハハ、それについては今は内緒にさせてもらうよ。一応現時点では機密情報扱いだし。」

「ハハ、それもそうか。」

「どうせ”殲滅天使”の事だから、さっきの話にあった1年半前にわたし達も出会った”ブレイサーオブブレイサー”が持つ貴族の名前と同じ名前を持つ双子の皇族が来訪する用事の内容とかも知っているんでしょ?」

フランツの答えにリィンが苦笑している中フィーはジト目でレンに問いかけたが

「クスクス、それについては”レンのみぞ知る”、よ。」

「このクソガキは……」

「ア、アハハ……」

「ハア………その件については後にリィンさん達にも知らせますが………その件にはサフィナお姉様とセシリア将軍閣下もエフラムお兄様達に同行する事になっている事が決まっていますよ。」

レンは小悪魔な笑みを浮かべて答えを誤魔化し、レンの答えにリィン達と共に冷や汗をかいて呆れたアガットはレンを睨み、ティータは苦笑し、プリネは溜息を吐いた後気を取り直して説明をした。



「まあ……サフィナ様とセシリア様も………」

「ハハ、元帥閣下に加えて教官まで同行する用事がどんな用事なのか本気で気になって来たな。―――”結社”が再び動き始めたことや、あの巨大な”神機”……そして”赤い星座”に加えて”西風の旅団”まで動き始めている。」

プリネの説明にセレーネが目を丸くしている中リィンは苦笑した後気を取り直して今までの出来事を思い返していた。

「どこで手に入れたか知らないけど騎神っぽいのまで持ち出してきたし。しかも”結社”と対立してるっぽい。」

「正確には、彼らを雇っている”何らかの勢力”なのだろうが。未だ見えぬ構図がありそうだ。」

「そして私達も知らない1年半前の内戦に隠されていた”真実”、ですね。」

「結局”幻焔計画”の件も含めて1
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