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勇者にならない冒険者の物語 - ドラゴンクエスト10より -
始まりのジュレット7
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と呟き、ジアーデかバルジェンのどちらかがツッコミを入れるかなりシュールな飲み会と化していた。
翌日。
あれからミエルに抱きつかれそうになったりジアーデに無駄にじゃれられてベッドに押し倒されそうになったりと騒がしく飲んでいたが、時計が2時を回る頃には料理も食べ尽くしてお開きになり、ベッドに横になるや眠ってしまった。
早朝に喉の渇きを覚えてのろのろと起き出して部屋を出ると、ウェディの女将さんがカウンターで何やら鍋をかき回している。
「おはようございます」
欠伸を噛み殺しながらカウンターに向かって挨拶をすると、水を一杯もらってゆっくりと飲み干し、大きくため息をついた。
そんなバルジェンに向かって、女将さんが笑いかける。
「皆さまもう準備を整えて出発なさるみたいですよ」
「おっと、そう言えば」
チョウキ達が討伐依頼をこなす為に朝早くから出立する予定を思い出して宿を出ると、パンパンに膨らんだ革製のリュックを背負ったチョウキ、ジアーデ、ミエル、そしてミシャンラが談話していた。
「おや、彼氏君。早起きだねおはよう」
最初に気付いたのはミシャンラだ。
「おはよう。みんな朝早いね」
「冒険者が朝に弱くてどうする。24時間営業が当たり前だぞ」
「どんなブラック企業だよ・・・。いや、冒険者って一人親方か? 自営業になるのか? それなら当たり前なのか」
「ぶら? きぎょ? ううむ、お前はなんだか聞きなれない単語をよく口にするな」
眉をひそめて腕組みをして見せるチョウキ。
ジアーデがケタケタと笑いながら、背後からバルジェンの両肩に手を置いて言った。
「まぁまぁチョウキ、早起きして見送りに来てくれたんだからいいじゃにゃい? よく眠れたかにゃバルジェン?」
「おかげさまで」
ミエルがつつつっと寄り添って来て彼の右胸にぴとっと張り付いて見上げて来る。
「激しかった昨夜」
「おいちょっと待て、何もなかったよね?」
「至福」
「こ、こらバルジェンから離れないか!」
ミエルを押しのけつつ彼の左側にぴとっと張り付くチョウキ。
「あはは、じゃああたしもー!」
背後からギュッと抱きついて来るジアーデ。
「お、お前ら! ちょっとは羞恥心持てよ!」
慌てるバルジェンをよそにわいのわいのと賑やかに騒ぐ3人娘に向かって、ミシャンラが嘆息をついた。
「チョウキもミエルも頑張って胸押し当てようとするのやめなさい。見てるこっちも悲しくなるから。あとジアーデ、勝ち誇ったように押し付けるのもやめなさい。彼氏君困ってるでしょ」
「頑張ってとはどういう意味だ! 私だってある方だぞ!」
「嘘、心外」
「心外とはど
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