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銀河英雄伝説〜ラインハルトに負けません
第九十九話 そうだ幼年学校へ行こう 後編
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するキルイアイスとラインハルト、そこへ追い打ちをかける。

「キルヒアイス見事であるので、褒美を遣わす」

そう言って、見事なプラチナ先端の万年筆のセットが下賜された。無論盗聴器などは仕掛けられていない純然たる品であるが、下手な解体をすると直せなくなる作りであり、2人が怪しんで解体すると、専門業者にしか修理出来ないので、次に万年筆の話をされた時にどう言いつくろうかを楽しみにしているのである。そして更にたたみかける。

「そうじゃ、先だってアンネローゼ殿より、お手製の刺繍ハンカチを預かって来たので此と共に下賜する」
「御意。ありがたき幸せ」

キルヒアイスは、アンネローゼのお手製と聞いて、明らかに嬉しそうな顔になるが、ラインハルトはキルヒアイスだけに何故なんだとすねた風である。

そうして、4年の参観が終わると昼食時間になった為に、食堂で生徒と共に昼食を取ることになった。
先日から、確りと監視を入れて毒味もそうであるが、普段の食事を必ず出すようにと念をいれて指導した結果、一切豪華さのない幼年学校標準食が出されてきた。

他の生徒が見る中で、知り合いである4年のイザーク・フェルデナント・フォン・トゥルナイゼンを呼んで同じテーブルで食事を始める、本来ならば校長が着くはずであったが生徒の生の声を聞きたいと変えたのである。

離れたテーブルでは校長達が同じ様に食事をしている、と言うか食べさているのである。何故なら校長は私室でワインを飲みながらキャビアを食べて贅沢していながら、生徒にお題目を述べているのであとで、ギャフンと言わせる為の仕掛けである。

今日の献立は、【ライ麦パン、ソーセージ、チーズ、野菜スープ、ジャガイモのミルクかけ】などが雑然と並び量は同年代の摂取量に達しているが、味は貧相を極めた。

「イザーク、何時もこのようなの?」
「はっ、そうであります」
「イザーク、肩の力を抜きなさいね」

テレーゼは、イザークに優しく微笑む。
「御意」
「オフレッサー、ズザンヌはどんな感じかしら?」

オフレッサーは明らかに量が足りないが、真剣に答える。
「はっ、量は良いでしょうが、味がイマイチかと思います」
「同じく、味が貧相ですけど、あの料理に比にべたら遙かにましですが・・・」

「ふむふむ、イザーク、この点は校長とかはどう言っているのかしら?」
「はっ、栄養価は充分に考慮してある。軍務をもって国家に奉仕しようと志す者が、美食を求め味に不平をもたらすなど情弱の極みであると仰いますね」

「なるほどね、けど育ち盛りの子供達に此は可哀想ですね、もう少し変更するべきだと思いますね、オフレッサーはどう思うかしら?」
「はっ、この頃の体を作るのはもう少し考慮するべきかと思います」

「それでは、後で校長に
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