ある作者未満読者以上の場合(後編)
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まあ、そんなわけだからお前はモブキャラとして加わるしかなくなった』
「最初に説明しろよ!!」
『まあまあ、還ってから書き直せば良かろう』
「……どうやれば、還れるんだよ」
『話のチャプターの切れ目で還れる。それまでこの世界を見て傾向と対策でも考えてろ』
なら、聞いておきたいことがある。
というか、これまで違っていたらお話にならない。
「なあ、ここは男女共学の『大洗学園』で、戦車道も男女共学の混合授業だよな。
俺はそう設定したはずだが」
『ああ、それはそのとおりだ』
ならばここにいる間にやっておくことはひとつだ!
戦車道を履修する!
ならば生徒会長室にダッシュだー!!
その生徒会長室の扉が開いて、中から出てきたのはみほちゃん華さんさおりん、
……と、大久保大和。
しかもみんなきゃっきゃうふふとじゃれ合いながら出てきやがった。むかつくう〜。
次は俺がああなってやるう! 異論は認めん。
「で、貴様も戦車道履修希望者というわけだな」
やっぱり会長室にはチビガリ陰険、胸のある片眼鏡、グラマー副会長がいた。
貴様呼ばわりは片眼鏡。だが次来たときは「是非履修してください」と言わせてやる。
ふてぶてしいチビガリ生徒会長が、こっちを見ないで横を向いたままで口を開く。
「あのねえ、今年の男子枠はもういっぱいなんだ。
それでも志願するなら、選抜になるけどいいかな?」
「もちろん望むところです」
チビガリ、こっちぐらい見ろ。むかつくったらありゃしねえ。
てめーなんか大嫌いだが、ここはとりあえず言うこと聞いておいてやる。
次に来たときには、お前、奴隷だ。
そのわきで胸元眩しいグラマー副会長がファイルを開いている。
そして「選抜」と書かれたインデックスで手を止めた。
「選抜の方法ですが、
@ 在京三大私大の過去問で、合格点をたたき出す。
A ボクシング部、レスリング部、柔道部主将と試合して全部倒す。
B 投票で選ぶ。
の三つがありますが、どれにします?」
グラマーが提案するのは、全部無茶ばかりじゃねーか!
チビガリがあさってを向いて立て膝で補足している。
「いまじゃどこの学校も男子は自衛隊陸曹レベルの選手をそろえてるからね。
戦車道男子といえば、スポーツ万能頭脳明晰は当然と言っていい。
そして男女混合競技である以上、身体が密着するんだよ。鉄の箱の中で。
だったら選択権は女子にある。当然でしょ」
ぬわんだそれわああぁぁぁあ!
俺はそんな設定しとらんわー!!
今度はポンコツ片眼鏡がうさんくさげな視線を向けてくる。
「で、貴様どれを選ぶんだ?」
あの目つき
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