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艦隊これくしょん〜男艦娘 木曾〜
第五十三話
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曾も右ストレートを顔面に叩き込もうとする。
 

 
 
 
 
 
 
 
 
「イヤァ、モウチョットデ相打チナノニナァ。惜シイ!」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
そして、レ級の声が後ろから聴こえてきた。
 
俺の目の前では、長門さんと木曾がお互いの顔面にそれぞれハイキックと右ストレートを叩き込もうとしていた。
 
「「!!?」」
 
二人は何とか寸止めし、そのままレ級の方に体を向ける。
 
「ホラ、ドウセアノ子達ヲ逃ガシタラ帰ルンデショ?ソンナツマンナイコト、サセナイヨ?」
 
レ級は俺たちの方に体を向けると、わざとらしく身ぶり手振りを付けながら話した。
 
その後ろに今まさに砲撃しようとする金剛さんと羽黒さんに那智さん、雷撃しようとする北上に時雨。


 
 
 
 
 
「アーソウソウ。コノ上空何千メートルニ偵察機イルカラネ?」
 
 
 
 
 
 
 
 
レ級はそう言うと、振り替えること無く後ろに砲撃をした……と思う。
 
と言うのも、レ級が砲撃した瞬間を、俺は目視することができなかった。
 
時雨が被弾し、吹っ飛ばされている光景をみて、俺はそう判断した。
 
「時雨っ!?クソッ!」
 
長門さんは悪態をつくと、俺と木曾の間を抜けてレ級に近づいていった。
 
俺と木曾はそれに続く。木曾は珍しく、拳にメリケンサックをはめていた。
 
「赤城!加賀!近付いてきてくれ!私たちのことは気にするな!どんどん飛ばせぇ!」
 
長門さんが号令をかけると、二人は艦載機を飛ばしながら前進してきた。
 
 
 
 
 
 
 
 
「オソイ。」
 

 
 
 
 
 
 
 
轟音。
 
赤城さんと加賀さんの足下から突如、水柱ができた。
 
……おいこら。レ級。
 
 
 
 
お前、いつの間に雷撃したんだ?
 
 
 
 
全く、見えなかった。
 
 
 
 
一発で大破された時雨と赤城さんと加賀さんを見て、全員が目を見開いていた。
 

 
 
 
 
 
こんなの、どうすれば良いんだよ。
 
 
 
 
 
「ぬぁあ!」
 
長門さんは、よそ見していたレ級の顔面に拳を叩き込んだ。
 
ガツンッ、と鈍い音がした。
 

 
 
 
 
 
 
「…………二十点♪」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
レ級は、その拳を顔面で受けておきながら、嗤っていた。
 
次の瞬間、長門さんの体は吹き飛んでした。
 
見ると、レ級はどうやら手のひらを長門さんの腹部に押し当てた
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