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相談役毒蛙の日常
二十一日目
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フライにするぞ!」

「「「「「「「「「おう!」」」」」」」」」

レイドが散会し、ボスを取り囲む。

「メティ!サンディ!久々だろう!
お預け食らわせて悪かったな!
存分にやれ!」

「「はい!」」

二人がボスに攻撃を仕掛ける。

しかしその得物は、大太刀と薙刀ではない。

メティの得物は大太刀から彼女を覆い隠せる程の大斧へ…

サンディの得物は二メートルは有ろうかというダブルブレードパドルブレードへ…

「ヒャァーーーーー!」

と叫びながらメティが大斧を叩き付け…

「アハハハ!死ぬの!アナタは私達に殺されるの!」

と言いながらサンディが連撃を放つ。

「おい、トード」

「どうしたカトラスよ?」

「なんだあれは!?どこのバーサーカーだよ!?」

「あー…うん…
俺はどこで教え間違えたのだろうか?」

バーサーク状態のメティとサンディってまんま山猫だよねぇ…

「オレが知るか!」

いや、わかってはいる。

メティとサンディがバーサーカーになる理由…

彼女等は、魅入られてしまったのだ。

敵を倒す事に、敵をいたぶる事に…

己が心の平穏を保つため…

「いやいや、ちゃんと教育したんだよ。
戦い方から何から何まで…
そしたら一時期を境にあんななっちゃってさ…」

その後は、彼女等に条件付けの訓練とかをやった。

"特定の武装"を纏った時のみ暴れてもいいという風に。

放っておけば、彼女等は他者をいたぶる事を生きる目的としかねない。

抑圧すれば、欲求不満で爆発するかもしれない。

だから、イクシード全員が知恵を絞り、このような形となった。

「まー…思春期すぎて大人になったら落ち着くだろ」

「気の長ぇ話だな」

さて…そろそろ俺達も行くか…

「カトラス」

「なんだよ?」

「俺がタンクしてやるからお前が切れ」

「オレがアタッカーか?でもいいのか?
このギルドじゃぁお前が一番のダメージディーラーだろ?」

「俺が居なくてもあの二人が何とかするさ」

そして、俺達二人はボスへ突撃した。

俺がハサミを防ぎ、カトラスが斬る。

そして、ボスが倒れたのは一時間後の事であった。

LAはメティの大斧の一撃だった。

「隊長!LAとったの!」

「おー、よくやったな」

とメティの頭を撫でてやる。

「うにゅぅ」

「むぅ…」

メティが嬉しそうにしている反面、サンディからは抗議の視線が向けられる。

「お前も十分頑張ったよサンディ。総ダメージの一割はお前の物だよ」

流石に一割は盛ったが、それだけの働きはしたのだ。

「「うにゅ!」」


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