第十四話
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第十四話 不穏な平和を
小田切君はタロとライゾウに平和について言われて少し考えてからそのうえで二匹に対してこう言った。
「じゃあ僕達は平和を楽しんでいいのかな」
「神戸で何があっても」
「それでもなんだな」
「うん、生活が困らないで神戸自体も平和なら」
彼等が住んでいる街もというのだ。
「それでいいのかな」
「結局はそうなるよ」
「はっきり言うとな」
二匹も小田切君に答えて話した。
「そうなるな」
「結局自分に関係のあるもの全部が平和ならね」
「平和ってなるんだよ」
「絶対に安全ならな」
「確かに。日本も神戸も平和でも」
小田切君は自分を主観にして考えてもみて話した。
「この研究室が攻撃されてたり僕がストーカーに追われたりしていたら」
「刃物を持ったりしたね」
「そんなやばいのにな」
「そうしたら全然平和じゃないしね」
自分が危険ならばというのだ。
「背中からぶっすりとされたりしたら」
「幾ら不穏な空気がしても」
「結局自分に関係ないならだろ」
「だから小田切君は今平和だよ」
「おいら達もな」
「ついでに言うと博士もいないし」
「今はアラブで暴れてるしな」
テレビでは丁度ニュースが報道されていた、天本博士がカイザージョーでテロリストの基地を嬉々として攻撃していた。
「博士がいないとな」
「相当に平和だね」
「まあ博士がいないと余計にだけれどね」
このことは小田切君もわかった。
「いつも破壊と殺戮を楽しむ人だから」
「そうそう、余計にね」
「そうなってるしな」
まさにというのだ。
「まあ博士はそのうち戻ってくるけれどな」
「飽きたらね」
「とりあえず博士は置いておいてな」
「今は平和だし」
「だったらな」
「素直に喜べばいいよ」
「そうなるね、じゃあこのままね」
プレステを出して二匹に応えた小田切君だった。
「今はゲームをしようか」
「うん、じゃあね」
「そうして遊ぼうな」
二匹は昼寝の用意に入りつつ小田切君に応えた、そうして小田切君はその彼等と共に平和な時間を満喫していくのだった。
第十四話 完
2018・1・11
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