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オズのトト
第十幕その一
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           第十幕  蝦夷の山
 一行は沖縄の生きもの達の山を回ってから次の日に別の山に入りました。その山に入ってです。
 ムシノスケ教授は皆にです、こんなことを言いました。
「この山ともう一つ回ったらね」
「もうなのね」
「時間かな」 
 こうドロシーに答えました。
「それ位でね」
「それが終わったらオジョに事情を詳しくお話して」
「携帯で連絡はしてるね」
「ええ、オジョにもオズマにもね」
 王宮にいる彼女にもというのです。
「そうしてるわ」
「それじゃあね」
「いいのね」
「合格だよ、じゃあオジョもオズマ姫も安心しているね」
「メールでよかったって言ってくれてるわ」 
 実際にそのメールを見せてです、ドロシーは教授に笑顔でお話しました。
「この通りね」
「それは何よりだよ」
「こうした時はよく連絡しておかないと」
「相手が心配するからね」
「そう思ってね」
 ドロシーも連絡をしていたのです。
「いつも通りしていたけれど」
「よかったね」
「本当にね」
「それでだけれど」
 連絡のお話が終わったところで、です。今度はカエルマンが皆が今いる山の中を見回して言いました。
「この山は本土の山と木々が似ているね」
「草もかな」
 トトは自分の周りを見ています、そのうえでの言葉です。
「本土の山に近いかな」
「そうだね、微妙に違う感じだけれど」
「かなり似ているね」
「沖縄の感じではないのは確かだよ」
「そうだね」
「じゃあ生きものもかな」
 ボタンはカエルマンとトトのやり取りを聞いてこう考えました。
「本土の生きものと同じなの?」
「そうかもね」
 カエルマンはボタンに考えているお顔で答えました。
「ひょっとしてだけれど」
「そうなんだ」
「うん、この草木の感じだとね」
 植物の状況を見て言うのでした。
「似ているからね」
「生きものもだね」
「植物が似ているとそこにいる生きものも似るんだ」
「どうしてなの?」
「環境が似るからだよ」
 だからだというのです。
「自然とそうなるんだ」
「そうなの」
「うん、オズの国もそうだよ。ただ」
「ただ?」
「オズの国はそこだけにいるって十人も多いからね」
 外の世界にはいない個性的な身体を持った人達がです。
「クルマー、トンカチヘッド、瀬戸物の人達と多いね」
「うん、そうした人達もいるってことはだね」
「オズの国ならではみたいだよ」
 こうボタンにお話するのでした。
「どうもね」
「そうなんだね」
「カエルマンさんのお話通りに」
 今度は恵梨香が言いました。
「確かに植物が同じだとそこにいる生きものも同じね」
「うん、日本でも本州と四国、九州は同じ植物だからね」 
 ジョージは自分
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