暁 〜小説投稿サイト〜
英雄伝説〜西風の絶剣〜
第32話 トラブルメーカー
[3/6]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
現れた。


「メイベル市長!?どうしてここに?」


 どうやら彼女こそがボースの市長その人らしい、しかし随分と若いんだな。どうやらメイベル市長は白髪の男性……モルガン将軍と顔見知りのようで取り合ってくれたらしい。その話の途中でカシウスさんの名前が出たことに驚いたがよく考えればカシウスさんは遊撃士になる前は軍人だったことを思い出して俺は納得した。


(しかし団長もそうだけどカシウスさんも顔が広いよな……)


 モルガン将軍はカシウスさんが軍人だった時の知り合いらしくエステルさん達が釈放されたのもそれが大きな要因になったようだ。ともかくこれでエステルさん達も事件解決に向けて動き出せるだろう。


「よかったですね、エステルさん。事件解決を祈っています」
「えっ?リート君はどうするの?」
「俺は別件で捕まってますし釈放はされないでしょう、俺の事は気にしないで行ってください」
「そんな!?オリビエはともかくリート君は無実じゃない!放ってなんておけないわ!」
「ですが……」
「あの、エステル君?僕はともかくってどういうことだい?」
「事実でしょう?それにあんたが牢屋に入ってればヨシュアも安全だしね。メイベル市長、リート君は無実だから何とかして牢屋から出してあげられないかしら?」
「あ、いやごめんなさい!僕も出してください!」


 オリビエさんが隣で土下座をしていた。だったら最初から勝手に店のワインを飲まなければいいのに……


「あの、そちらの方々がグラン=シャリネを飲んだという方々ですか?事情は分かりました、でしたら……」




ーーーーーーーーー

ーーーーーー

ーーー


 
「本当にありがとうございました!!」


 俺はメイベル市長の自宅内でメイベル市長に土下座をしていた。なんとメイベル市長が俺たちの罪を許してくれたおかげで釈放されたからだ。


「あ、あの……そこまでしなくても」
「いえ!あなたのお陰で俺はこうして無事に外に出られたんです!どれだけ感謝をしても足りません!」
「はは、良かったね。リート君」
「あなたも土下座してくださいよ、こうなった原因はあなたでしょうが!」
「あいたっ!?」


 俺はオリビエさんの頭にチョップをかました。


「ふふ、面白い人たちですね」
「いえ、これと一緒にされるのはちょっと……」


 流石にこの人と同じ扱いはごめんだ。


「しかしメイベル市長、本当にいいんですか?オリビエさんが勝手に飲んだワインの代金を返さなくても?」
「いいんです。あの店のオーナーは私ですし今回の事はお互い不幸な事故としましょう」
「メイベル市長……」


 なんていい人なんだろうか、本来なら訴
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ