第32話 トラブルメーカー
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エステルさん達ですか?」
「えっ?今の声って……まさかリート君!?」
「はい、ご無沙汰しています」
やはり隣の牢屋にいたのはエステルさんだった。そうなるとヨシュアさんやシェラザードさんも一緒にいるはずだ。
「ど、どうしてリート君がハーケン門の牢屋に入ってるの!?」
「あはは、話すと長くなるんですけどね……」
俺はエステルさん達に今までの事を話した。
「うっわー……それは……」
「災難というか何というか……」
「貴方って厄介ごとを引き付けるタチなの?」
……顔は見えないが同情の眼差しを送られているのが伝わってくる。
「この変人から聞いた話しからもしかしてと思ってましたがハーケン門で知り合った遊撃士というのはやっぱりエステルさん達のことだったんですね」
「う、うん。そうだけど……リート君、なんかオリビエに対してだけ当たり強くない?」
「そりゃそうでしょう、この人のせいで今こうなってるんですから」
「リート君、意外と怖いんだね……」
ヨシュアさんはそう言うが貴方だってエステルさん関係になると怖くなるじゃないですか。
「というか何故エステルさん達は牢屋に入れられたんですか?あなた達が悪いことをするなんて思えないんですが……」
「まあね、色々あったの」
エステルさん達から話を聞くと、どうやら定期船が行方知らずになったのは空賊団『カプア一家』の仕業らしくエステルさん達は空賊たちが隠した定期船を見つけることはできたようだ。だがそこにモルガン将軍が率いる軍の部隊と鉢合わせになり盗賊の仲間として疑いをかけられたらしい。
「なんですかそれは……エステルさん達はなにも悪くないじゃないですか」
「そうでしょ?あのオヤジ見るからに頭固そうだったもん」
モルガン将軍か……百日戦役で活躍した人物ということは知っていたが遊撃士嫌いだとは知らなかった。
「とにかく今はどうしようもないし朝になるまでは休むしかないわね」
シェラザードさんの言うと言う通り今はどうしようもないので俺たちは休むことにした。しかしオリビエさんはいつまで喋っているんだろうか……まあいいや、最悪何かしようとしてきても気配で分かるし放っておこう。
「おい、起きろ!」
翌朝になり兵士の声で目を覚ます、横を見るとオリビエさんが頭にたんこぶを作って伸びていた。やっぱり俺に何かしようとしたのか……
「何よ、こんな朝早くから尋問なの?」
「いや違う、お前たちを釈放する」
「ふえっ?」
エステルさん達は釈放されるようだ。でもいきなりどうしてだろうか?そう思っているとそこに金髪の女性と軍服を着た白髪の男性が
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