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相談役毒蛙の日常
七日目
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速い訳がない。
そこであんたがVR慣れしていると踏んだ」

「へぇ…」

「しかしさっきも言ったようにあんたの装備はニュービーの物…
ALOプレイヤー以外でそこまでVR慣れしているのは昨年解決したSAO事件の被害者のみ。
更にあんたの戦闘の才能…
あそこまでの腕があれば噂の一つくらいは入る」

特にアルンにはそういった情報が入りやすい。

「それが無いという事、装備の質、そこから割り出せるのはあんたがSAOで戦って来たという事だ」

「なるほど、バレバレだったのか…」

「そうでもない」

「どういう事だ?」

「俺はあんたがSAOサバイバーだと確信が持てなかった」

「何故だ?」

「あんたの胸ポケットに居るプライベートピクシーさ」

「?」

「それが配布されたのはALOのβテスターだけだ。
だからあんたはSAOサバイバーではないと一度は思った。
しかしあんたはこのALO黎明期の事を知らなかった」

結論として。

「まぁ、そんな訳であんた…キリトはSAOサバイバーだと思ったのさ」

「そうか…うん、俺はSAOサバイバーさ」

「一つ聞きたい」

「なんだ?」

「何故、またこの世界に来たんだ?
このバイナリの世界に。また閉じ込められるとは思わなかったのか?」

「少しは、思ったよ。でも、忘れられなくてさ。
仮想世界は俺達にとっては既にもう一つの現実なんだ」

「そうか…」

「それに会いたい人が居るんだ」

「ああ、言ってたな」

「今でも300人が目覚めていないのは知っているか?」

「ああ」

「その中に俺の…恋人が居るんだ」

「恋人?」

「ああ、共にあの城を駆け抜けた…愛する人が…」

「リア充死ね爆発しろ」

「おい!ここはシリアスだろ!」

「シリアス?ハッ!犬にでも食わせとけ。
つーかノロケかよ」

「いや…それは…その…」

「で、それとあんたがALOやってる事に何の関係が?」

「ああ、俺の恋人らしき人が写ったスクショを見つけてな、ALOに来たんだ」

「ALO…スクショ…世界樹…恋人…目覚めない300人…」

と、なればやはりコイツの会いたい人ってのは…

「鳥籠の姫君…」

と、なれば以前俺が提唱した例の件も…

「知ってるのか!?」

「知ってるも何も…アレ撮ったの俺達だし」

俺のマナが切れるまで足場を作ってジャンプして…ってやったな。

「!?」

「でもアレ以上の情報は無い。
三十分で運営が障壁張りやがったからな」

「クッ…そうか…」

「まぁ、あんたが世界樹に行きたい理由はわかったよ」

「協力してくれるか?」


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