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オズのトト
第九幕その四

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「まだはっきりしていませんから」
「こんな大きいからね」
「すぐに見付かるんじゃ?」
「そう思うけれど」
「そうでもないのね」 
 恵梨香以外の四人はこう言いました、そのヤマピカリャーを見て。
「小さな島だっていうけれど」
「簡単には見付からないんだ」
「そういうものなんだね」
「こんな大きなヤマネコが」
「確かに大きいね」
 ボタンもヤマピカリャーを観て言いました。
「イリオモテヤマネコさんよりもずっとね」
「見付からない時は見付からないものだよ」
 トトがボタンに言いました。
「特に山の中だとね」
「そういうものなんだ」
「うん、だからね」
 それでというのです。
「ヤマピカリャーもね」
「見付からなくて」
「当然かもね」
「西表島は狭いけれど」 
 それでもとです、またお話した恵梨香でした。
「ジャングルみたいっていうし」
「だったらね」
「ヤマピカリャーも見付かりにくい」
「そうだと思うよ」
「成程ね」
 ボタンは二人の言葉を聞いて頷きました、そしてです。
 他の生きもの達も見ました、すると本当に色々な生きもの達がいてです、教授はその目をさらに輝かせました。
「素晴らしいね」
「教授ご機嫌だね」
 トトはその教授に応えました。
「本当に」
「見ての通りだよ」
 まさにというのです。
「感激しているよ」
「珍しい生きもの達ばかりで」
「どうしてこんなの多いのかな」
 珍しい生きもの達がというのです。
「沖縄には」
「日本にはこんなところもあるんだね」
 トトも言います。
「珍しい生きものの宝庫みたいな場所が」
「うん、そしてオズの国にも入っていて」
「僕達も会える」
「そうだね」
 二人でお話するのでした、そして。
 そのお話からです、ドロシーは沖縄の生きものの皆と親密にお話をしてこう言ったのでした。
「じゃあ皆もね」
「うん、この山にいてだね」
「真ん中の山で他の山の皆とも仲良くする」
「本州や四国の生きものさん達とも」
「妖怪さんや鳥さん達ともね」
「そうしてね」
 こう言うのでした。
「是非ね」
「うん、わかったよ」
「そうさせてもらうわ」
「是非ね」
「そうさせてもらうよ」
 こうお話してでした、そのうえで。
 今度はお食事となりますがここで、です。ドロシーは皆に笑顔でこうしたことを言ったのでした。
「今日のお昼は沖縄料理でどうかしら」
「沖縄の生きもの達と一緒にいるから」
「だからですね」
「沖縄料理にするんですね」
「今日のお昼は」
「そうするんですね」
「そうよ、それで思ったのよ」
 実際にというのです。
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