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しに行こうね。
堀
藤木は堀の手紙を読んで涙が出そうになった。
(堀さん・・・。僕は一度君を好きになってしまった・・・。でも僕には他に好きな人が二人いるんだ・・・。もし僕がその二人どちらからも嫌われたら、僕は君を選ぶよ・・・。ごめんよ、こんな卑怯な事を考えて・・・。でも僕は君の恩を忘れないよ・・・)
そして藤木はスケート協会からの手紙の封を開けた。予想の通り全国大会の要項が書かれてあった。場所は岩手県の盛岡で行われる事,これまで男女別で行われていたが日程は異なるものの男女双方を一括して行う事、そしてこの大会で銅以上を受賞すれば世界大会へ行ける事が分かっていた。また、その世界大会についても僅かな詳細が記されていた。場所はカナダのバンクーバーであり、万が一のためにパスポートを発行して貰う事が必要だとあった。
(パスポートか・・・、念のため父さん、母さんと相談しておこう・・・)
藤木は世界一の目標達成に近づいていく事を実感すると共に外国へ行く事にやや不安を感じるのだった。
夜、藤木は両親にパスポートの相談をした。
「そうだな、茂なら世界大会にも行けそうだからな、用意しないとな」
「そうだね、念のため用意しないとね」
両親は快諾してくれた。
「ありがとう、父さん、母さん・・・」
翌日、一時間目は3年生の全クラスが体育館に集合となった。学級委員隊が前に立っていた。丸尾が進行を務めた。
「皆さん、今回お集まりしていただいたのは昨日各クラスで投票を行いました堀内君の行いが迷惑かどうかについての結果です!どのクラスも皆迷惑だと感じています!堀内君、ズバリ起立するでしょう!!」
「ああ!?めんどくせえな!!」
堀内は起立した。
「貴方はズバリ、もう二度と授業を真面目に受けると誓うでしょう!!」
「うるせえ!!」
「『うるせえ!!』って事は貴方は理解した事で宜しいんですね!?」
「うるせえ!!」
丸尾の言葉にも堀内は同じ言葉しか返さない。横須も続いた。
「君はこの事はお母さんから聞いただろ?お母さんから何て言われたんだよ?」
「うるせえ!!」
「答えろ!!」
2組の担任が言葉を発した。
「堀内君、貴方はまだ分からないのね。学年全体、それからお母さんにまで迷惑を掛けているでしょ?いい加減に自分のやってる事反省しなさい!!」
堀内は昨日の投票の事を電話で知った母親に叱られた。しかし、それでも口で「はい、気を付けます」だの「反省します」とかは言ったが、口だけで、結局は何も治そうとしていない。今までだってそうだ。母親に授業を監視させたり、児童相談所に通わせても何も変わらない。
「何だよ!別にどうでもいいだろ!余計なお世話だな!!」
「はい!」
たかしが挙手した。
「西村君」
「僕は
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