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魔法少女リリカルなのは 絆を奪いし神とその神に選ばれた少年
真・五十一話 それぞれの戦い
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だ。恐らくは全と共に歩もうと考えている者達……彼女達を連れて行こうとするだろう。そこでだ、小日向』
「は、はいっ」
急に名前を呼ばれた未来は画面に表示された数字を見る。
『今表示しているのはその別位相の世界のある場所の座標だ。そこに装者達を連れていけ。奏平は全の身柄の安全確保だ』
「ちょっと待ってくれ、師匠。装者全員でか?何人かはこっちに残った方が」
『馬鹿者が。敵は全戦力とは言わないがそれでも多くの戦力を彼女達に向けるだろう。それに対抗する為にはこちらもありったけの戦力をそちらに向けるべきだ。別位相への空間転移……いや、この場合は鏡を通る移動というべきか、それをする為には小日向にその場に残ってもらい、計算を完璧にしてもらわなければいけない。一桁でも違えば全く違う空間に出るわけだからな』
「だけど『それに、そちらの世界で動くのは少数の方がいい。ならば、最大戦力であるお前が全の下に駆け付けるべきだ』…………わかった」
『では、通信を切るぞ………………今度、通信をする時は全君と会話してみたいものだな』
最後に弦十郎はそう言って通信を切った。
「おいおい、最後の最後にプレッシャーかけていきやがったぜ、おやっさん」
先ほどまでずっと黙っていた白銀の鎧を纏った女性――――――――天羽奏がそう言う。
「そういや、さっきまで黙ってたけど、何でだ奏さん?」
「ん?いやぁ。いじられるお前を見るのは面白れぇなって思ってよ、黙って見物させてもらってた」
「…………相変わらずですよね、それ」
「まあ、細かい事は気にすんなって…………それよりも」
「ああ、未来。頼めるか。俺は先行して全の下に行く」
「うん、任せて。計算とかは得意だから」
「じゃあ、また後で…………………皆にも全の事、きちんと紹介したいからよ」
奏平はそう言って、山を降りていった。
「プレッシャーだなぁ……」
「未来さんなら大丈夫ですよ」
「そうデス」
「そうそう、期待してるよ未来!」
「響……うん、任せて」
未来はそう言うと、自身の頭についていたバイザーを目元まで移動させて流れ込んでくる計算式を続々と処理していった。
ここで、説明しておこう。
小日向未来が纏うは歪鏡・神獣鏡。その特性は魔を祓う事。故にシンフォギアなどを強制的に破壊する事なども出来、まさしくシンフォギア殺しのシンフォギアとも言える。
だが、考えても見てほしい。神獣鏡はその名前の漢字の通り、鏡を使う。それらはただ浮遊したり、装者の楯となるだけだろうか。
否、違う。それらの特性は鏡そのものにもあるのだ。
鏡は何かを映すもの。そして映された世界はこ
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