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魔法少女リリカルなのは 絆を奪いし神とその神に選ばれた少年
真・五十一話 それぞれの戦い
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少女が二人、いる。顔がほぼ同じなため、双子かと思われる。

「大丈夫です。こちらも感度良好。よく見えています」

『よし、これで連絡手段は確保出来たな。という事は装者間の通信も可能という事か』

『だろうな。今装者間で使用している通信の大本を使ってこの空中投影型多方通信手段を開発したんだ。大本が使えないという事はあるまい』

『よかったですね、キャロル!!』

『ふん、当然だ。それよりも……お前らの後ろで行われているカオスな状況は一体どうした?』

「ああ、それがですね……」

青い少女―――――――風鳴翼が状況を説明する。

『ああ。それは恐らくだが、奏平の体がそちらの体に寄せられたんだろう』

「寄せられたってどういう事だ、師匠?」

何とか響達のナデナデ地獄――――途中からマリアの妹であるセレナや紫の少女、未来まで加わった――――から抜け出し、どういう事かと奏平は自身の師匠であるキャロルに聞く。

『今回、お前たちは三つのプロセスを通してそちらの世界に渡った。一つ目は俺たちが出会った全の母親である天照大御神の通すライン、二つ目はお前自身が全と一時期とはいえ一つとなっていたお前に残っていたライン、そして三つめはそれらを結合し、より強力な因果に変え道を開いた完全聖遺物、ギャラルホルンだ』

『僕たちの考えでは、その際に奏平さんと全さんの間に再びラインが通ったと思っています。そしてそちらの世界では全さんはまだ小学四年生。つまりは』

「その年代まで俺の身体年齢が引っ張られたって事か」

『はい。恐らくは…………?何でしょう、この反応?』

『どうした、エルフナイン?』

と、双子と思わしき少女達、キャロル・マールス・ディーンハイムとエルフナイン・マールス・ディーンハイムがあるモニターに表示された数字を見る。

『これ、別位相の空間が構築されたって……』

『ああ、そうだろうな。別位相の空間などそう易々と構築できる訳がない。という事は……』

「どうしたんだ。師匠、エル」

不審に思った奏平がモニターの向こうで何やら作業をしている二人に聞くと

『みんな、落ち着いてよく聞いてくれ』

そんな、威圧感を放つ声が司令――――――風鳴弦十郎の口から放たれる。

その場に集まった全員の顔に緊張が走る。彼がこのような声を出す時は緊急事態の時だけだからだ。

『先ほど、そちらの世界の別位相に全く異なる世界が構築された。その内部はモニタリングしていないので分からないが、恐らくは敵にとって優位に働くに違いない。そして奴らがそんな世界を作ったという事は……』

「そっちの世界に……誰かを転移させようと考えている」

弦十郎に代わり、今度はキャロルが出てくる。

『その通り
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