第二章
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「できたのよ」
「やっぱりそうよね」
「ええ、ただね」
「ただ?」
「もう本当に産んだ後はね」
「避妊手術受けさせましょう」
「子供達もね」
産まれる子鴨達の話もした。
「そうしましょう」
「そうしたことは大事にしないとね」
「やっぱりね」
こうしたことを母娘で話した、そしてだった。
カトリーヌは子供を産んだ、言うまでもなく卵だったがその卵から雛達が孵った時にだ。由利香はその場にいたが。
そのうちの一羽がだ、産まれた瞬間にだ。
彼女を見てだ、すぐに懐いた。他の子はカトリーヌを見て彼女に懐いたが。
一羽だけは由利香に来た、由利香はそれを見て目を瞬かせた。
「あれっ、何で私に?」
「それ刷り込みよ」
後ろにいた結衣が言ってきた、普通のシャツとジーンズという恰好だがスタイルはよく顔に皺はなくやはり艶っぽい。尚それでも浮気はしていない。
「鴨の習性でね」
「ああ、そういえばね」
「聞いたことあるでしょ」
「ええ、鴨は産まれた時最初に見た相手を母親って思うのよね」
「あんた丁度その子の傍にいたからよ」
産まれてすぐに自分のところに来た子鴨を見つつ娘に話した。
「それでなのよ」
「私をお母さんって思って」
「来てるのよ」
「そうなのね」
「ええ、他の子はカトリーヌをお母さんって思ってるけれど」
最初に彼女を見たからだ。
「その子は違うわね」
「ううん、そうなのね」
「だからその子あんたをずっとね」
「お母さんって思ってなのね」
「懐くわよ」
そうなるというのだ。
「これからずっとね」
「ううん、そうなのね」
「嫌?」
「いや、だってうち鴨外で飼ってるし」
家の隣に鳥小屋を作ってそこで飼っているのだ、金網とトタン屋根の質素なものだが広さは結構なものだ。
「だからね」
「そうね、けれどね」
「この子が私をお母さんって思うのは」
「変わらないから、それに子鴨の間だけよ」
「私をお母さんって思ってついて来るのは」
「鴨も成長するから」
他の生きものと同じくというのだ。
「だからね」
「その間だけで」
「そんなに気にすることはないかもね、まあその子が子鴨の間はね」
「私がいたら私の方に来るのね」
「そうなるわ、さてカトリーヌはもう少ししたらね」
結衣は今度は母鴨の話をした。
「不妊手術にね」
「病院に連れて行くのね」
「そうするわ、産まれた子供達もね」
彼等もというのだ。
「成長したらね」
「不妊手術と去勢ね」
「それをするから」
性別によってすることは違っていてもだ。
「しっかりとね」
「そこ犬や猫と一緒ね」
「だってペットだから」
このことは同じだというのだ、犬や猫と。
「だからよ」
「そうしてなのね」
「
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