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魔法科高校の劣等生の魔法でISキャラ+etcをおちょくる話
第八十七話
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は、彼の良心が許さなかった。

しかし、今。

目の前の無抵抗な『強者』を、いたぶる機会を、見つけたのだ。

「くひ…ひひ…ひひひ…」

「化物め…!」

「くひ…しょうしんしょうめいばけもののおまえがいうのか?」

ごす!

「っぐぁ…!」

彼女のみぞおちに、彼の拳が突きささる。

彼が、再び弓のように拳を…否、抜き手を引き絞った。

「しゅぺーあ」

彼がドイツ語で『槍』と唱えた。

水音がした。

「ひ…ひひ…ひひひ!」

彼の手が、彼女の肉を裂き、その体内に侵入した。

「ふしのいんしって…かんぞうにあつまるんだったよなぁ?」

「てめぇっ…」

彼の手が彼女の中でうごめく。

みぞおちを貫いた手が、何かをつかんだ。

「みぃつけたぁ…」

ズボッと音と共に拳が…彼女の肝臓を握り締めた手が、体内から出てきた。

ブチブチと血管が千切れ、血がしたたる。

「きゅうけつきのればー…」

彼は、それを、食らった。

ぐちゅり…ぐちゃ…くちゅ…ぐちゅ…

「おいおい…俺様を食っていいのは俺様だけだぜ?」

しかし、彼女の声も聞こえない様子で、彼は肉塊を貪る。

その口元は、血にまみれ、可愛らしい少女のような顔が、かえって恐ろしかった。

やがて、肉塊を全て飲み込んだ彼は、先の穴から手を突っ込み、今度は彼女の下腹部をまさぐった。

「おいおい…それは、流石の俺様もドン引きだぜ?」

次に、彼が引き摺り出したのは、彼女の子宮だった。

ぐちゃぐちゃと音をたて鶏卵より少し小さい塊を咀嚼する。

彼が、塊を飲み込んだ。

再び、彼女を食らおうとした刹那。

「いっ君。流石にこれ以上は見ていられないよ」

彼が、崩れ落ちた。

「やぁ、見ていたよ。デストピアだったかな?」

「ほう?お前さん、確かプロフェッサー・タバネだったか?」

「おお、怪異にも知ってもらえてて光栄だよ」

彼が崩れ落ちたと同時に、地面へ落ちた彼女と束の問答は、長くは続かなかった。

「取り敢えず、君には一時消滅してもらおう」

束の片腕が、物々しくも流麗な装甲に包まれる。

「っは…俺様も地に落ちた物だな…」

「そうだね、暫く灰になって漂え」

束は彼女の首を掴んで、空へ放り投げた。

そこへ…

「さよなら、絶望郷で己が死を奏でし吸血鬼」

装甲を纏った腕からの光が、彼女を消した。

「さぁ、帰ろう。いっ君」

束は、彼を横抱きにして、大通りを歩き始めた。

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