116 転校前
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みどりは目を覚ました。その隣には堀が未だに寝ていた。みどりは顔を洗い、戻ってきた。
「ん、んん〜」
その時、堀も目を覚ましたのだった。
「あ、堀さん、おはようございます」
「吉川さん、起きたの?早いわね」
「ええ、少し早起きしてしまいました」
「そうね、そろそろおじいちゃんもおばあちゃんも起きる頃だわ」
「そうですか。あ、そうそう、私堀さんのお友達がどんなお人なのか会うのが楽しみです!」
「うん、私の友達にも楽しみって言っていたわ」
「あ、ありがとうございます!」
みどりは待ちきれないくらい胸を躍らせた。
朝食を食べ、みどりと堀は朝食を食べると歯磨きをし、掃除や食器洗いの手伝いをして家を出た。
「行ってきま〜す」
玄関を出ると、富士山の姿が目に入った。
「うわあ、ここでも富士山が見えるんですね!!」
「そうよ、私はあの富士山を見るのが好きなの。清水に行ってもこの富士山が見れて本当によかったわ」
「そうですか。転校先も富士山が見える所でよかったですね」
「え?うん、そうね。だから私吉川さんにも会えたのね」
「え?」
「吉川さんのようないい友達に会えたって事よ」
「堀さん・・・。はい、ありがとうございます!」
「それじゃ、友達の家に行こう」
「はい!」
二人は10分ほど歩き、そしてある一軒の家に到着した。堀はインターホンを鳴らした。表札には「雪田」とあった。一人の女性が出迎えた。
「こんにちは」
「あら、こずえちゃん、久しぶり」
「今日は転校先の友達を連れてきました」
「は、初めまして」
みどりはお辞儀をした。
「こんにちは。ウチの子を呼ぶわね。入って、入って」
みどりと堀は玄関に入った。そして、その女性は彼女の娘と思われる女子を連れてきた。その女子は二つに結んだ髪をおさげにしていた。
「こずえ、久しぶりだね」
「うん、みきえ、久しぶり。今日は私の今の学校の友達を連れてきたの。吉川みどりさんよ」
「初めまして、吉川みどりと申します」
みどりはみきえとよばれた女子に挨拶した。
「初めまして。私は雪田みきえです。こずえとは幼稚園の頃からの友達なんだ。よろしくね」
「よろしくお願いします」
みどりと堀はみきえによって居間に入った。そして緑茶をご馳走になる。
「こずえは学校生活楽しんでる?」
「うん、最初は少し緊張したけど、クラスの皆は私に優しくしてくれているわ」
「そうね、こずえの友達思いな性格なら、すぐに友達出来るもんね」
「うん、それで最初にできた友達がこの吉川さんなの」
「・・・え?」
「そうなんだ、礼儀正しくていい友達だね」
「いや、その・・・」
みどりはみきえに褒められて赤面した。
「でも私、堀さんに会うまでは友達がいなかった
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