暁 〜小説投稿サイト〜
魔法科高校の劣等生の魔法でISキャラ+etcをおちょくる話
第七十七話
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叫びと共に、レイニー・デヴィルが駆ける。

「ファランクス」

今度は破られる事は無かった。

ガクィン!という轟音と共に、その拳がファランクスに阻まれる。

「ウォォォォォ…!」

防がれ、激怒するレイニー・デヴィル。

「どうした物か…」

ガキンガキンとファランクスを殴り続けるレイニー・デヴィルだが、逐次展開され、情報障壁も兼ねるファランクスを破るのは不可能のようだ。

常時展開していたのは、精々アンチマテリアルライフルくらいしか防げない。

それ以上の強度を持たせると、別の魔法に差し支える。

まぁ、先の一撃は恐らく魔法的…情報的な強化もあったのだろう。

視れば、案の定レイニー・デヴィルには強固な情報強化が、拳には貫通力高の情報が付加されていた。

『ますたー、反撃しないの?』

無理だ。神原駿河を傷付ける訳にはいかん。

『登場人物だから?』

それもあるが、何よりもコイツの叔母が面倒極まりない。

奴ならオースの穴を抜ける方法を持ってる可能性がある。

あぁ、あと付け加えると、ひたぎさんに何されるかわからん。

『で、どうするの?』

レイニー・デヴィルが満足…いや、諦めるまで障壁を殴らせる他あるまい。

そうして、一分程ファランクスを殴り続けたレイニー・デヴィルは、突破不可能という事を悟ったのか、突如攻撃の手を止め、後退した。

「諦めた…のか?」

距離を取ったレイニー・デヴィルは俺を強く睨み付け…

反転し、闇夜に消えていった。

「…………………………」

あぁ、面倒だ。

面倒極まりない。







メティス・サイトで周囲を警戒しながら、なんとか家に帰り着く。

「どうした物か…」

彼女を殺す、腕を切り落とす、というのは却下だ。

あと原作の手は使えない。

そもそも俺が殴られる理由が原作とは違うからだ。

原作では要するに色恋沙汰。

だが俺の場合は?

どうしようもない。

理由がわからないのだから。

「結局原作の『阿良々木暦』がやろうとした方法しかないのか…?」

つまり、レイニー・デヴィルに俺の抹殺を断念させる。

奴の攻撃を防げるのは先の攻防で解った。

「幸いなのはレイニー・デヴィルが夜しか動かないって事か…」

これが昼だったら、俺は衆人環視の中で魔法を使う事になる。

まぁ、よーするに…

「なんとかなるでしょ」

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