暁 〜小説投稿サイト〜
名探偵と料理人
第四十話 -色んな事件の色んな後日談-
[7/8]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
龍斗さんと会えないんだから可哀そうでしょう?だから今日は譲ってあげましょう?」

後ろからおかわりに来た、今年高3になる女の子に俺に詰め寄ってた小4の女の子を宥めてくれた。因みにこの2人は全く別の養護施設である。

「…わかったー。私今日は我慢する!」
「ええ、いい子ね。それじゃあ私と一緒に向こうで食べましょう?優ちゃん」
「うん!遥おねーちゃん」

俺は離れていく二人を笑顔で見送り、おやつの準備をするのだった。


――


『レイ選手!サインください!』
――ハハハハハハ!

俺が到着したときにはどうやらもうパーティーは始まっていたようだった。それにしても今のは蘭ちゃんの声?何したんだ?俺は疑問に思いながらも会場に入り、会場内の視線を辿って…いた。注目されているって程じゃないけどさっきの蘭ちゃんの声と言い、何か目立つことをしたんだろう。視線をやっている人がいてすぐに見つけられた。

「やっ!皆お揃いで!」
「おー、龍斗やないか!お前さんも呼ばれとったんか!」
「龍斗君おひさーやな!」
「おひさーだよ、和葉ちゃん。それから平ちゃんの質問だけど。三人の共通項を考え「HEY!Mr.ヒユウ!!」れば…」

後ろからの声に振り返ってみると、そこには今日の主役であり、そして新ちゃんが大ファンであるレイ・カーティスが奥さんと思われる女性とともにいた。
まあ、あれだ。俺が四年前で世界大会で遭遇した悪徳記者、エド・マッケイの被害者たちだ。マイクさんは五年前に不倫疑惑、レイさんは四年前に麻薬、リカルドさんは同じく四年前に八百長をそれぞれ書かれた。まあ、マイクさんは俺の前だったので自力だったのだがリカルドさんとレイさんは俺の発言から被害者同盟ともいうのか、徒党を組んでエドに真っ向から裁判で争った。しかも俺の発言は思ったより波紋を呼び、世論も味方に付けた上で、だ。結局エドは敗訴、さらには過去の裁判も別件などで争われることとなりエド・マッケイは多額の負債を抱えているそうだ。

「Mr.ヒユウ!来てくれたのですね!あなたは私とケイコの大大大恩人でーす!!」
「もう、あなたったら…でも彼の言う通り。あの頃の私はパパラッチに私生活で囲まれてノイローゼになっていたんです。あなたのあの言葉がなかったら私は今この場にいなかったでしょう。本当にありがとう」

そう言って、二人して両手で握手を求めてくる。いやあ、なんというか…こそばゆい。

「えっと……ちゃんと届いてよかったです。あの時のあの言葉は、貴方の大ファンで俺の幼馴染みの…親友があなたの疲弊した姿に心を痛めていたのを世界大会のつい三日前に見ていまして。丁度、その敵が目の前にのこのこやってきたのでつい…」

2人はその言葉に目を丸くした。そりゃそうだ。自分たちが再起した言
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ