暁 〜小説投稿サイト〜
名探偵と料理人
第四十話 -色んな事件の色んな後日談-
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言ってくれた。今ではなくてはならないとまで言ってくれる……やってよかったな。今では子供たち発案で調理器具を綺麗にしたとまで言ってくれてたし。
……っと。昔の事を考えていたらまた盗撮の気配が。シャッターを切るタイミングで調理台の下を調べる。なんか本当に多いな最近。

「…ヒユウクン、次は何をすればいいかな?」
「あ、レイさん。そうですねえ、あとは…」

俺は話しかけた日系アメリカ人のレイさんに指示を出す。彼は今日初めて参加してくれるボランティアでレイ・ペンバーさん。なんでも仕事の休みで散歩している最中にこの活動を見かけ、飛び入りで参加してくれたのだ。

「…はい。これで準備は完了。これから始めますかね、神父様?音頭をお願いします」
「全く、いつも言うようだが君がすればいいじゃないか」
「嫌ですよ、もうあれの名前は諦めましたが自分で言うのは嫌なんです!」
「わかったわかった。…さて。『お集まりの皆さん。今日はいい天気にも恵まれ沢山のボランティアの方にも協力を頂けました!いつも言う事ですがこれだけは忘れてはいけません。これは一人の少年が初めた大いなる善意の輪であることを!それでは龍斗会、開催です!皆さん、手を合わせてください…頂きます!』」
『『『『『『『『『『『頂きます!』』』』』』』』』』』

さあここから一時期忙しくなるぞ。一斉に、それでいてきれいに並んだ子供たちに料理をよそっていかなければならない。
最初は横入りとかいろんなところに入り込む子供がいて大変だったが今ではそんな子はいない。いても周りの子が諌めてくれる。


――


お昼の配膳が済み子供たちは静かに、たまに歓声を上げぱくぱくと食べている。たまにおかわりに来る子もいるがそれくらいなら俺一人でも大丈夫なので俺だけが配膳担当だ。初めてのレイさんは最後まで残ろうとしていたが前々からお手伝いいただいている彼と同じ外国人のボランティアに引っぱられていった。大人も思い思いのグループを作り食事をとっている。俺はおかわりにきてそのまま立って俺と話をしたがる子供たちと近況を教えてもらったりしていた。一応、この後の交流、おやつ、夕方まで交流という流れを経て各養護施設に帰るという算段だ。俺はその交流に時間で今日来ている子たちとは全員話したことがある。今日朝見た限り、何か深刻な悩みを持っている子はいないことにほっとしている。いたら交流時間の時に相談に乗れるのだが…

「え?今日は最後まで居てくれないのー?」
「ああ、ごめんな。実は俺の行動に大きく影響を受けたって人からパーティーのお誘いを受けてね。俺も心当たりがあって、こればっかりは出なきゃいけないんだ…」
「そんなー」
「こらこら、龍斗さんを困らせないの。私たちも龍斗さんと一緒に居たいって思うでしょ?でもその人は中々
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