暁 〜小説投稿サイト〜
名探偵と料理人
第四十話 -色んな事件の色んな後日談-
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腕時計をいじっていたのに気を哀ちゃんの方に向けたのがいけなかったのか、発射ボタンを押してしまったらしくさらに運の悪い事に発射口をこちらに向けていたことで針は見事に俺の額に刺さった。……へえ、さらさらと消えるように吸収されたな。これって今更ながら拳銃とかとは別系統で本当に危険物だよなあ。

「「「………」」」

あ、やべ。夏さんは他の三人が唖然としてることにはてなマークを浮かべてるけど、他の三人はそりゃあ驚くよな。曰く「象でも30分は寝てる」だもんな…あれ?これって博士に聞いたんだっけ?

「あ、あ、あ、あなた…」
「た、龍斗?」
「龍斗君?」

あー、これは面倒な。トリコ世界で得た様々な力の中には毒への耐性があった。これだけは常時開放している。コナン世界にある有害物質は俺にダメージを与える事はまずないと言っていい。勿論、自分が受け入れる事体勢にあれば俺も寝ていたのだが。麻酔針が飛んできても「へー、こんな感じなんだな」と呑気をかましたせいで毒耐性をコントロールするのをすっかり怠ってしまった……さーてどうしよう。…ん?これは…そう言えば今週の奴に……

「分かった、分かった。説明するから!丁度いい例えもあるし」




「ヒュペリオン体質?オメーが?」
「そ。まあ、それの超強化版だと思っていいよ。それにヒュペリオン体質ってのは創作だし実際にこの世界で俺だけだから正式名なんてないしね」

俺がしたのは丁度新ちゃんが読んでいた今週号のサンデーのとある漫画に出てきた「ヒュペリオン体質」を例に俺の体質を説明した。事実をある程度知っている夏さんは微妙な顔をしていたが。まあ、鍛練で得たと言っても信じられないしね。

「簡単に言うなら、一般人の筋繊維の一本を木綿の糸とするなら俺のは実験段階ではあるが世界最強ともいわれるグラフェンを吹きかけた蜘蛛の蜘蛛糸だ。そしてその強度に見合うだけの内臓機能、骨格、神経を持っている……って感じかな?まあ特異体質だよ」

流石に科学者。「グラフェンの蜘蛛糸」の話は知っていたらしく難しい顔をしていた。……いやまあ嘘なんだけど。1000年の鍛錬の賜物です。

「…話半分に聞いても、まああなたが特異体質だってことは本当のようね(だからあんな無茶な身代わりを買って出たのね…)」
「まあね。普通の人間ではないかな」
「…はー。なっるほどなあ。なんつーか、オメーの非常識さを説明されたのは初めてだが荒唐無稽だっていえる気がしねえぜ。なあ博士?」
「まあのう。小さい時から見て来とるから科学者の端くれからしてみれば否定すべきなんじゃが、否定できのう」
「…じゃあ、私の実験に付き合ってもらおうかしら?本当に興味深い存在だわ!」

え?いや、元気になるなら俺が出来る事は何でもやるつもりだけどそ
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