暁 〜小説投稿サイト〜
名探偵と料理人
第四十話 -色んな事件の色んな後日談-
[1/8]

[8]前話 前書き [1] 最後 [2]次話
「ええ?昔の事件で負った古傷を?」
「ああ、目暮はその古傷を隠すためにシャッポを被っておるんだよ」

今日は東京警察病院に来ていた。蘭ちゃん、園子ちゃん、紅葉の三人で冬物の洋服を買いに行ったデパートで殺人事件に巻き込まれた。その殺人犯は通り魔で運転マナーの悪い(運転の際に厚底ブーツをはく)女性を狙っていたそうだがなんと小五郎さんの車に荷物を置いていた園子ちゃんを(運悪く厚底ブーツを履いていた)運転手と勘違いして返す刀で襲い掛かったそうだ。その園子ちゃんを守るためにかばった目暮警部にその犯人はバットを振りおろし、事件解決後入院となったわけだ。
付き添いに来た松本警視に目暮警部の帽子の訳を教えてもらった女子高生組は涙ぐんでいた。

「だからあんなに囮捜査を嫌がったんだ…」
「死んじゃったその女の子の二の舞にならないように…」
「ウチらも、気安くきいていいはなしやなかったんやな…」
「おいおい、彼女は顔やお体に大怪我を負ったが別に死んではおらんぞ?」
「「「え?」」」
「だって彼女は奴の…」
「あら…松本警視!松本警視もお見舞いに来て下さったのね。たった今高木さんと佐藤さん、白鳥さんに千葉さんが帰られたところですのよ」
「おお。奴らも来とったのか!」

あ、みどりさんだ。…ん?そういやみどりさんも額に傷跡があるな…ってことは。
他の皆もそのことに思い当たったのか微妙な表情をしている。小五郎さんも思い出したようにみどりさんが昔つっぱってたってことを教えてくれた。

「もしかして警部が帽子を取らない理由って…」
「奥さんとのなれ初め話を冷やかされたくないからなんじゃ…」
「ウチもそう思う…」
「ハハハ……」

ま、まあいいじゃないか!いつまでもアツアツだってことでさ。


――


「ども、博士。お見舞いに来たよ。新ちゃんはもう来てる?」
「やー、龍斗君いらっしゃい。新一の奴ならもう来とるぞ……ん?そちらは確か…」
「それじゃあ、お邪魔しますよっと。ああ、彼は前にも紹介しましたが辻本夏さん。家でお手伝いをしてくれてる人で事件に巻き込まれた哀ちゃんのことを心配してきてくれたんですよ。彼女は?」
「あ、ああ。哀君なら地下の実験室におるが」
「ありがとうございます、阿笠博士……それじゃあ龍斗君私は…」
「ええ。博士、彼女に会わせても?」
「も、もちろんええんじゃが」
「それでは」

そう言って、夏さんは足早に地下室へと消えて行った。

「それにしても博士。ほとほと災難でしたね。まさかスキーへ行くバスの中でバスジャックに遭うとは。あ、これカロリー控えめお菓子の詰め合わせです。手作りです」
「おお!ありがとうのう。後でじっくり味あわせてもらうよ。災難と言えば全くもってその通りじゃよ。結局、スキーに
[8]前話 前書き [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ