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魔法科高校の劣等生の魔法でISキャラ+etcをおちょくる話
第六十六話
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け。ちゃんと、自分でできるから」

そして彼女は、正座を組み、蟹に頭を下げた。

神に土下座した。

「ごめんなさい。
それから、ありがとうございました。
ですが、もう、いいんです。
それは、私が背負うべき重みだから…。
無くしちゃいけない物ですから…」

そしてこう続けた。

「どうかお母さんを…私に返してください」

フッと、ファランクスにかかっていた圧力が消えた。

「おめでとう、戦場ヶ原ひたぎさん。
アンタは、過去と向き合い、過去を背負うと決めた。
覚悟を決めた」

その覚悟は、何の意味も持たない。

彼女の"おもし"になるだけの覚悟。

だけど。

「その覚悟を決めたアンタを、俺は心から尊敬するよ」

俺は、割り切れなかったから。

彼女みたいに切る事も向き合う事も出来なかったから。

記憶を風化させて目を反らしたから。

だから、向き合う覚悟を持った彼女を、心の底から尊敬する。

「さぁ、もう遅いから早く帰りな」

「…………」

「ん?どうした?」

「こんな夜中にか弱い女の子を一人で帰らせるのかしら?」

言われてみればそうだな。

「橙、頼んだ」

橙が、空気から溶け出したかのように現れた。

「りょーかい、ますたー」

「………………」

何故か、彼女は冷やかな眼でこちらを見ていた。

「どうしたのおねーさん?私が送っていくよ」

「そいつ俺の式神だから普通の人間じゃまず勝てない。
安心して夜道を帰ってくれ」

「そう……」

彼女はそれだけ言って、出ていった。

「さ、片付けようぜ箒。柳韻さん達が起きる前に終わらせないとな」

「あぁ…そうだな」

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