第22話
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情で溜息を吐いた後苦笑したユウナの言葉に呆けた声を出した。
「―――あのね、クルト君。格好つけて物分りがよさそうな事を言ってるみたいだけど……そんな悔しそうな顔してたら説得力ないよ?」
「………っ………」
そしてユウナに図星を刺されると息を呑んだ。
「別にいいじゃない、”置いてかれて悔しい”で。あんな風に遠ざけられて、納得なんてできるわけない。あたしも、アルだて同じだよ。」
「……”悔しい”かどうかはわかりませんが、おおむね同意見です。これでも”特務部隊”結成時から一年半近く、教官をサポートしてきた実績もあります。それこそ”要請”の時も作戦行動の関係で教官とは別行動を取っていたセレーネ教官やエリゼ様達にも任されて教官をサポートした事もありますし、内戦では教官を含めた”特務部隊”のメンバーや”旧Z組”とも同じ作戦行動を行いましたし、クロスベル動乱でも教官達と一緒にクロスベル解放作戦に参加し、更には”碧の大樹”にも突入して教官―――いえ、”特務支援課”の悲願である”彼女”の奪還を果たしました。形式上”生徒”になったとはいえ、それを理由に外されるのは………正直”納得”いきません。」
ユウナの言葉に続くようにアルティナは若干不満そうな様子で答えた。
「そっか……って、やっぱりアルも”あの人達”と一緒に”あの娘”を助けるために”碧の大樹”に突入していたんだ。……まったくあの薄情好色教官はこんな子にここまで言わせて……!」
「……わかってるさ。そんなことは、僕だって。」
ユウナがリィンに対する不満や怒りの言葉を口にしたその時、クルトは静かな表情で呟いて入学前に兄ミュラーから言われた言葉を思い出した。
クルト、お前の”護る剣”の在り方を決めるのは、他でもないお前自身だ。有角の獅子の魂を継いだ第U分校……あの場所ならば、きっと――――
「だけど―――だからって、どうすればいい……!?未熟さも、置いてかれた事実も何も変わりはしないのに……!」
「……クルトさん。」
「―――そんなこと、動いてみなきゃわからないじゃない?」
「!?」
クルトが辛そうな表情で自身の本音を口にしたその時、その様子をアルティナは静かな表情で見守り、ユウナは口元に笑みを浮かべて指摘し、ユウナの指摘に驚いたクルトはユウナを見つめた。
「納得できないことがあるならとにかく動くしかない、でしょ。足掻いて足掻いて、足掻きまくって、いつか”壁”を乗り越えればいい……私から尊敬する人達も、いつだってそうしてきたんだから。」
「え……」
「……………………」
ユウナの言葉にクルトとアルティナ、それぞれ呆けた様子で黙って聞いていた。
「そもそも、1ヵ月程度
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