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Knight's & Magic & Carrier 4
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出された弾丸が馬車に一番近い幻晶騎士の頭を吹き飛ばす。混乱している内に馬車に当たらないようにだけ注意して、荒い照準でライフルを連射する。連射とは言え、マガジン内には8発しか入らないため、それだけでは仕留めきることが出来ずに1機が残り、それを左手にメイスを握らせて着地しながらランドスピナーで滑りながら振り抜いて操縦席を叩き潰す。

「まだ馬車から出るな!!」

メイスをマウントし直し、ライフルのマガジンを交換する。これで残り8発だが、エルのイカルガが少し手前に着地したのが見えた以上、こいつを使うことはないだろう。更に2機のツェンドリンブルとそれが引いている荷車に乗ったグルンガストが到着する。

「叔母上、無事か!!」

「その声、まさかと思うがエムリスなのかい!?」

若旦那が護衛対象と話している間に簡易点検を行う。思っていた以上にライフルの反動が強かったが、右腕に不具合は見受けられない。だが、通常のままだったら壊れていただろう。威力は十二分にあるから、弾倉の大型化を目指す形でいいだろう。

「なんでグルンガストが!?」

聞いたことのない女性の声がグルンガストの名前を言い当てながら実在していることに驚いている声に反応して幻晶騎士のカメラを向ける。

「わお、一国の姫さんが同類か。蝶よ花よと育てられていると聞いていたが、芯が強い姫さんだ。何より、これからの話が速く済む」

拡声器のスイッチを入れて同類に挨拶をする。

「グルンガストはお気に召しましたでしょうか?我ら銀凰商会は色々な物を取り揃えております。今のオススメは安全と戦力、ついでにそこそこ快適な寝床と食事、シャワーもオマケしますよ」

それだけで向こうもこちらに気づいたのだろう。意味深な笑顔をこちらに向けてくる。

「ツケで全部頼みます。それからグルンガストを1機調達していただけますか?」

「生憎と若旦那と大旦那の専用機でして。他にも色々と取り揃えていますので、そちらからでどうでしょう。もしくは、時間を頂くことになります」

「ちなみにオススメは?」

「個人の趣味が入りまくったウォーカー・ギャリアなんてどうでしょう?男の子なんでいざという時にやってくれますよ」

「結構です。勇者は居ますか」

訪ね方が胴に入っているな。無論、勇者はいるけど調整は完璧ではない。とはいえ魔力消費量が多いのと、その先への調整が済んでいないだけで通常運用は問題ない。よし、売ろう。

「居ますよ、とっておきの輝煌勇者がね」

「ゆくゆくは勇者が国王となるでしょうが、構いませんね?」

「無論ですとも。バージョンアップには時間がかかりますが、この戦時中には完成させますよ」

「楽しみにしています」








姫様と若旦那
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