Knight's & Magic & Carrier 4
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気を行おうとした所で横からレスヴァントが襲い掛かってくる。エリアルスパークで受け止めようとした所を、グルンガストがレスヴァントを蹴り飛ばして難を逃れる。
『下がれ、エリー!!お前を討たれる訳にはいかないんだよ!!ハイパーブラスター!!』
ハイパーブラスターの放射の終わりごろから吸気音が聞こえる。耳を澄ませば、他の三人は動作の合間合間に吸気を行っている。回数の多さではイカルガが一番多く、それより回数は少ないが時間が長いのがツールボックス。グルンガストは大技の後に敵の攻撃を貰うことになっても吸気の時間を多く取っている。
それを見て私もファルセイバーに吸気を行わせる。レスヴァントでは聞いたことのない程大きな吸気音が聞こえるが、魔力の貯まりは悪い。3基の魔力転換炉が全力で稼働しているが、レスヴァントの5倍の魔力貯蔵量があるファルセイバーには足りないのだ。
『エル、西側から突っ込め!!若旦那、その場でファルセイバーの直掩を!!ガンタンク隊、ファルセイバーの退路の確保に法撃支援!!』
トールが次々と指示を出しながらツールボックスの翼に取り付けられたカルバリンの強化型であるアームストロングで上空から狙撃を続けている。
『魔力はそこそこ溜まっているはずだ、ファイルセイバーは後退しろ』
言われた通りに後退する。安全圏まで移動した所でグルンガストが再びシシオウブレードで暴れ始める。後退して初めて呑まれているという意味が理解できた。戦場の空気に呑まれて視野狭窄に陥っていた。それに今になって手が震えてきた。それも殺人という行為に何も感じていない自分が化物になったようで恐ろしいと感じて。
『若旦那、中央突破を!!エル、その周辺は任せる!!オレは退路を塞ぐ』
眼の前でレスヴァントが、私達が守らなければならなかった国民が討たれていく。なのに、私の心には何一つ届かない。私は壊れていたの?
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