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恐怖を味わった高校生
恐怖を味わった高校生
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に報告を済ませると、クラス委員長の園田、本田、鈴木を呪った。三人を模したわら人形を作り、五寸釘で何度も何度も柱に打ち込んだのよ。思わず、笑みがもれたわ。ヒステリックな笑みだった。
『イッヒ、ヒッヒ、ヒッヒ、ヒッヒ、ヒッヒ、イッヒ、ヒ、ヒ、ヒ、ヒ……』
 私の思惑通り、三人はお通夜にはこなかった。いや、来る事が不可能だったのだ。
 お通夜にこられた先生に伺うと、学校から帰った後に三人は直ぐ自宅の鴨居で、首を吊って自殺したらしい。私の呪いが成功したのだ。ニヤーと勝ち誇った笑いが、今にもこぼれそうになった。だから、ハンカチで口元を押さえ、目には大粒の涙を流してごまかしたわ。
 当夜八時から始まる、お通夜式の前に葬儀会社の人達がきてくださった。葬儀会社の人が湯灌≪ゆかん≫後、綺麗に死化粧をした義雄は、まるで眠っているようだった。
『義雄、朝よ! 早く起きて、すぐに朝食を済ませて学校に行きなさいね』
 と、思わず言いそうになったわ。親戚だけでなく、息子も私もお友達が少なくて、寂しいお通夜と告別式だった。遺影を胸にしっかり抱きしめて、霊柩車の助手席に乗ったの。でも、後ろの小さい棺桶ばかりに、私の意識はひきつけられていたわ。
 友引の翌日のためだろうかしら? 霊柩車と親族を乗せたマイクロバスが、次々と斎場に入ってきた。まるで、戦場のように慌ただしかった。斎場専属のお坊さんが『南無阿弥陀仏……』と読経し、係りの人が、窯に棺桶を入れた。蓋を閉め、ガスで棺桶もろとも息子の遺体に火がついたらしい。
 その時だった。
『ギイ、アアアアァァァァアアアアアアアギイ、アアアアァァァァアアアアアアア……』
 窯の中から、断末魔の悲鳴が確かに私には聞こえた。私の幻聴ではなくて、間違いなくこの耳で聞いたのよ。一連の出来事は、『脳が私に見せた単なる悪夢であって欲しい』と繰り返し、繰り返し願ったわ。リアリティーがあるからといって、今、体験している『現実』が、真実の『現実』だとは断言できないわ。『現実』だと、脳が思い込んでいるだけかも知れない。『息子がなくなった悪夢』から目覚めるかもしれない。でも、悪夢から目覚めると、やはりそれも悪夢だと認識し……。私は、永遠にその『悪夢』から、現実へ覚醒しないかもしれない恐怖に、全身が硬直して小刻みに震えた。
 私の単なる悪夢であって欲しかった。でも、悲しいけれど、息子はあの世に旅立ってしまったようだわ。
『お気を落とさないでね。……義雄ちゃんは、天国で天使と楽しく白い雲に乗って遊んでいるわよ!』
 おざなりのお悔やみを済ませた、数人しかいない親戚。皆は、結婚式にでも出席しているかのようだった。何の遠慮もなく、むしろイソイソとしていた。お膳の料理をムシャクシャといやらしい音を立てて頬張っており、瓶ビールも浴びる程飲んでいた。
 私は、お
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