幻想少女の月捜索
狂乱正月-悪夢のヴァレンタイン-
[1/3]
[8]前話 前書き [1]次 最後
普段の部屋の景色はどこへ行ったのか狭い個室には正月の道具とハートの飾りそして甘ったるいチョコレートの香りに包まれている
どこから用意したのかこたつの上には綺麗なおせち料理が並んでいる
「あけましておめでとうございます!これ、バレンタインの本命チョコレートです!」
「いっぺんに片づけてきたかぁ……」
バーサーカーの装備を見るといつもの鎧を脱ぎ捨てて美しい着物に着替えているところを見ると
これは恐らく私の脳が疲労しすぎたせいで怪しい何かを幻視しているか何らかの魔術的白昼夢……何の意味もない幻だろう
「バーサーカーが料理できるとは思えないんだけど……食べられるの?」
「ムーンセルの検索エンジンを使えば狂人でも簡単に作れるレシピがいくらでも出てきますよ!ついでに恋のおまじないとかいうのも出てきました!」
「あっ……」
ネットで調べたチョコレートの作り方に恋のおまじないなんてろくでもないに決まっている
昔、マリアにチョコレートを贈ろうと調べたが本当に……ひどいものだった
「さぁさぁ食べてみてください!」
「いや、これはマジでやばいやつなんじゃ」
無駄に丁寧なラッピングがされた箱を開けるとそこには……ハート型のチョコレートのような何かが入っている
一体何が入っているのかわかったもんじゃない
恐る恐る触ろうとした瞬間にそれはどろりと溶け始めた
「想定以上だな!!なんか開けた瞬間に溶けたというか沸騰してるんだけど!?」
「しまった!お姫様の周囲は通常より魔力濃度が高いせいで爆発するかもしれません!今のうちに食べてください!」
「食えるか!!」
そして部屋は灼熱の炎に焼かれた………… 完
「それで実はお姫様に聞きたいことがあるんですよ」
「しれっと話を元に戻すわね、それで何?」
「以前、お姫様に後輩が居るって聞いたんですがもう少し詳しく聞いてみたいんですよねー、こういう機会でもないと過去の話をお姫様の口から聞くことはできないと思いますしね」
「後輩……あぁ、優衣のことね、別に構わないけどどうしてそんなことを気にするの?」
そういえばそんなことをバーサーカーに話した気がする
「んー、なんか知っておいた方がよさそうな直感Eスキルとお姫様のことなら何でも知っていたいという騎士心?」
いつこのバーサーカーは直感スキルを身に着けたのだろうか?
まぁ、こいつの場合は強力な自己暗示で習得してもおかしくはないが……恐らくは適当に言っているだけだろう
「んー、正直言っちゃうと後輩としてある程度は可愛がってたけど……別に
[8]前話 前書き [1]次 最後
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ