第三部 ZODIAC CRUSADERS
CHAPTER#53
FAREWELL CAUSATION]V〜Titanic Catastrophe〜
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二人のフレイムヘイズ、
敵同士で在ったにも関わらず今は奇妙な連帯が両者を繋ぐ。
「 『スタンド使い』 と出逢うと、フレイムヘイズって変わるのかしら?」
「“人” によるでしょ? 能力が在っても精神が低劣なヤツじゃ、
私自身禄でもない存在に成ってた気がする」
元は個々人が自己中心的に動いてた者達、
だが 『信頼』 が力を生むと知ったいま、
己を恥じるのではなく相手を誇る。
「頼りにしてるわよ。魔術師」
「Yessir(了解)、闇 蒼 の 月」
もう一つの双名で、互いの気持ちを交感した後
片割れの少女が決然と前を向く。
「承太郎は、来ない! もう戦わせない!
でも――!」
アイツのやろうとしていた事、その意志までは終わってない。
“私達”が終わらせない!
言葉に出さずとも、そこにいる全員が少女の気持ちに感応していた。
彼を知らぬ者にさえ、その感情は伝播した。
「動きが読めない以上! 作戦は立てられない!
誰でも良い! 相手を翻弄しながら本体まで辿り着いて!
一人でも射程距離に到達出来れば!
私達の勝ち! 真王だって倒せる!!」
スタンドは精神の原動力。
フレイムヘイズは存在の根源力。
故にその“士気” が向上れば、
携える戦闘力も歯車的に増していく。
「おい、ちょっと見ない間に、アイツ雰囲気変わったな。
まるで承太郎が二人いるみてーだぜ」
「人との関わり合い、というやつかもしれませんね」
アナタの意志は、私が受け継ぐ。
だって私は、空条 シャナだから。
だから――!
「READY GO!!」
「「「「「「オウ!!!!!!!」」」」」
散開、スタンド使いとフレイムヘイズ。
幻朧の遣い手と劫火の契約者、本来交わり得ない、
時空も次元も異なる両者が一つと成る。
同じの目的のための「共闘」ではなく
確かなる繋がりを持った『仲間』として。
その先陣を駆るは一人の魔術師、
その双名が示すが如く、
戦風を纏う躰に紅蓮の鳳鎧が着装されていく。
自己修復能力。
回復というには心許ない時間だったが、
集った仲間が、その心の繋がりが、少女の存在力を揺さぶり
状態を無欠へともっていく。
『茫? 其処に居ったか? 待ち兼ねたぞえ?』
瞬間、背後に強烈な気配を感じた。
振り向かなくても解る、黒い肌、ほぼ裸に等しい美妖女が
甲冑の肩に手を掛けている。
だが違う――!
コレは脳裏に刻まれた真王の「幻覚」だ。
「オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラ!!!!!!!!」
既にして迫ってい
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