109 目標(せかいいち)
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花輪はヒデじいに永沢の両親を泊めている別荘に電話するよう促した。
「もしもし、ヒデじいで御座います」
『ハイ、どうかしましたか?』
メアリーが応答した。
「永沢君の御父様か御母様に替わって頂けますか?」
『ハイ、かしこまりました!』
暫くして、永沢の父が出てきた。
『もしもし、永沢です。どうしましたか?』
「各務田は逮捕されました。明日迎えに行きますのでもう大丈夫です」
『そうですか、息子は大丈夫ですか!?』
「はい、ですが、大怪我を負い、只今入院中で御座います」
『なんですと!?わかりました・・・』
「では、失礼します」
お互い電話を切った。永沢の父は母を呼んだ。
「おい、お前、大変だ!君男が大怪我をして入院したぞ!」
「何だって!?大丈夫かしら!?」
二人は心配でしょうがなかった。
藤木は長山、ケン太と年賀状を使って不幸の手紙の差出人を調べた。しかし、一致する字はなかった。
「う〜ん、この中にはいないのか・・・」
藤木は首を傾げた。その時、電話が鳴った。
「誰だろう?」
藤木は電話に出た。
「もしもし、藤木です」
『ああ、藤木君、丸尾です』
「丸尾君!?どうしたんだい?」
『実は不幸の手紙について解決したいと思うのです!もし不幸の手紙を捨てていないなら明日持ってきてくれますか?字で犯人を照合したいと思います!!』
「うん、分かったよ」
『では、失礼いたします!』
丸尾は電話を切った。藤木は部屋に戻った。
「誰からだい?」
長山が聞いた。
「丸尾君からだよ。不幸の手紙の犯人を捜すから手紙を明日持ってきて欲しいんだって」
「そうか、見つかるといいね」
「うん、そうだ、君達にあるものを見せるよ」
藤木は楯を棚から取り上げて、長山とケン太に見せた。
「スケート大会で金賞を獲った楯だよ」
「うわあ、凄いなあ!」
「それで僕、決めたんだ。あの時は皆を見返すつもりで出たけど、今度はその唯一の取り柄のスケートで世界一になるって!」
「そうか、藤木君ならできるよ!俺もサッカーで世界一になりたいし、その気持ち分かるよ!」
「ケン太君・・・」
ケン太は藤木が悪い奴ではないと信じていた。球技大会の時、藤木はゴールキーパーとして必死に頑張っていた事をケン太は覚えていた。
「それじゃあ、僕達はこれで失礼するよ」
「うん、じゃあね」
長山とケン太は藤木の家を出た後、ケン太はある事を話しだす。
「それにしてもサッカー部のボールが全部切り裂かれていて、新しいボールを仕入れるまで練習が出来ないや」
「ええ!?」
「うん、もしかしたら、藤木君の不幸の手紙事件と関係あるのかな・・・?」
「さあ・・・」
ケン太と長山はスッキリしない表情で帰った。
翌日、藤木は朝
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