第21話
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すなど、帝国軍人の誇りに悖るだろう。だが――――我等が”軍人”だ。そして軍の統括権は陛下にあり、ひいては帝国政府に委ねられている。その決定を覆す形で勝手に動くわけにはいかんのだ。」
「………父さん……」
「……ま、それもそっか。納得はできないけど。」
「―――ならば、情報については?結社がこの地に築いた”拠点”―――当然、目星も付いているのでしょう。」
答えを濁しているナイトハルト中佐の代わりに答えたクレイグ将軍の答えを聞いたエリオットが複雑そうな表情をし、フィーが静かな表情をしている中ラウラは真剣な表情で質問を続けた。
「それは………」
「―――当然、こちらの方でもある程度の当たりはつけてある。だが、現時点で確たることが教えられるような状況でもなくてな。」
「?それは一体……」
「意味が全くわかんないぜ……」
「そんな……!それすら駄目なんですか!?」
結社が拠点にしている場所の目星すら教えられないというナイトハルト中佐の回答にステラが不思議そうな表情をし、フォルデが溜息を吐いている中エリオットは信じられない表情で訊ねた。
「―――案の定”レンの読み通り”だったようね。」
「え………”読み通り”という事は……」
「もしかしてレン皇女殿下は将軍閣下達からも結社が拠点にしそうな場所の目星を我等に教えてくれない事も察していたのですか……?」
するとその時呆れた表情で呟いたレンの答えにセレーネが呆けている中、ラウラは真剣な表情でレンに訊ねた。
「ええ。ま、レン達に教えない理由は帝国政府の意向もあるかもしれないけど………別の意味でも正規軍としては、”あの場所”にレン達に入って欲しくないものねぇ?」
「…………!」
「……………」
意味ありげな笑みを浮かべたレンの問いかけを聞いたある事を察したナイトハルト中佐は目を見開き、クレイグ将軍は重々しい様子を纏って黙り込んだ。
「――――なるほど。だから、レン教官はクレイグ将軍の許可が必要だからリグバルド要塞に向かうと仰ったのですか。」
「え………リィンさんもレン皇女殿下が仰っている”あの場所”について何かお分かりになったのですか?」
するとその時レンの話を聞いてある事を察したリィンの答えを聞いたステラはリィンに訊ね
「ああ………アルトリザス近郊―――いや、サザ―ラント州の治安維持を司る正規軍の責任者の許可も必要な場所……―――恐らく”ハーメル村”の事だ。」
「あ………っ!」
「ええっ!?ハ、”ハーメル村”って確か……!」
「……14年前の”百日戦役”が勃発した理由にして、レーヴェ殿の故郷でもあるエレボニア帝国が犯した”大罪”の象徴を示す廃村……か。」
「
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