第21話
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「お久しぶりです、少佐―――いえ、今は中佐でしたか。」
「遅くなりましたが昇進、おめでとうございます。」
「フッ、皆変わりないようでなによりだ。いや―――違うな。驚くほどに見違えたものだ。かつて君達を教えた身として、そして共に戦った身として誇らしい限りだ。」
リィン達がそれぞれの反応を見せている中金髪の将校―――第四機甲師団の師団長の補佐を務めているナイトハルト中佐はリィン達の成長を感じ取り、静かな笑みを浮かべた。
「中佐……」
「ふふっ……ありがとうございます。」
「―――閣下がお待ちだ。ここからは私が案内しよう。ご苦労だったな、准尉。」
「ハッ!」
その後リィン達は要塞の責任者がいる場所にナイトハルト中佐の先導によって到着した。
「―――閣下。彼らをお連れしました。」
「うむ、入るがいい。」
ナイトハルト中佐の言葉に対して紅毛の将官―――第四機甲師団の師団長にしてエリオットの父でもあるオーラフ・クレイグ将軍が答えるとリィン達がナイトハルト中佐と共に部屋に入って来た。
(オーラフ・クレイグ将軍……相変わらずの威厳と風格だな。)
(ああ、大将に昇進されてからも一層活躍されてるみたいだが……)
(クク、だがその威厳や風格もすぐにぶち壊されるだろうけどね♪)
(うふふ、そうね♪何せここにはエリオットお兄さんもいるしね♪)
クレイグ将軍がさらけ出す威厳や風格をラウラやリィンが感じ取っている中ある事が起こる事に気づいていたフォルデとレンがからかいの表情を浮かべたその時
「――――よーく来てくれた、エーリオットォオオオ!!」
クレイグ将軍が満面の笑みを浮かべてエリオットを抱きしめようとしたが、エリオットは一瞬の隙をついて回避した後軽くクレイグ将軍の肩を叩いた。
「ハイ、それはいいから。さっそく本題に入りたいんだけどいいかな?」
「頼もしくなったな、我が息子よ。父は嬉しいぞ……」
(そう言っている割には寂しそうに見えますわね……)
(フフ、エリオットさんを溺愛している将軍閣下からすれば色々と複雑なのでしょうね。)
(お約束だね。)
(ああ、エリオットの躱しっぷりも慣れたものというか。)
(うふふ、確かにエリオットお兄さんは確実に成長している証拠ね♪)
エリオットとクレイグ将軍のやり取りに冷や汗をかいて脱力したセレーネとステラは苦笑し、フィーの言葉にリィンは頷き、レンは小悪魔な笑みを浮かべて呟いた。
「コホン、とにかくよくぞ来た。―――本来であれば招かれざる客だがまずは歓迎させてもらおう。」
「……!」
「父さん、ひょっとして……」
「………我等が訪れた理由も大凡察せられているよう
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