第七幕その四
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「ティータイムにしましょう」
「それじゃあね」
「こっちだよ」
トトは右斜め前を見てドロシー達にお話しました。
「匂いがするのは」
「あっちね」
「うん、そうだよ」
日本の木々により成っている森、山のそれを見てドロシーに言います。
「あそこからだよ」
「じゃああそこを皆で探して」
「そうしてね」
「ボタンを見付けましょう」
こうしてです、皆でボタンを探しますと。
恵梨香達五人がある大きな木の下で寝ているボタンを見付けました、そのうえでドロシーに言いました。
「こっちです」
「こっちにいました」
「仰向けにぐっすり寝ています」
「木の根を枕にして」
「そうしています」
「あら、そうね」
ドロシーも来てボタンを見て言いました。
「いるわね」
「相変わらず何処で会えるかわからない子だね」
トトはボタンのすぐ傍に来てその寝顔を見ながら言いました。
「神出鬼没だよ」
「しかも当人は寝ているからね」
「このことも凄いね」
教授もカエルマンも言います。
「エメラルドの都の宮殿に急にいたりね」
「こうして旅先で出会ったり」
「本当に何時出会うかわからない」
「この子も不思議な子だよ」
「この子は人間だよね」
トトは二人にこのことを尋ねました。
「そうだよね」
「そうだよ、けれどね」
「こうしてだね」
「寝ている間に何処かに移動してしまうんだ」
「本人も気付かないうちに」
「そうした不思議な子なんだ」
教授はこうトトにお話しました。
「だから私達も調べているんだよ」
「その移動の謎を検証してだね」
「理由を明らかにする為にね」
「何時か絶対にだね」
「わかるよ」
トトに自信を以てお話しました、そしてです。
ドロシーがです、寝ているボタンに声をかけました。
「ボタン、起きて」
「その声はドロシー?」
「ええ、私よ」
自分の声で起きだしたボタンに笑顔で答えました。
「暫く振りね」
「ううんと、ここは」
自分の目を手でこすりながら言うボタンでした。
「何処かな」
「マンチキンの山の中を」
「ああ、そうなんだ」
「貴方はまた寝ている間に移動したみたいね」
「ウィンキーのウーガブーの国にいたのに」
「あそこでアンと遊んでいたの?」
「そうだったんだ」
寝る前はというのです。
「そうだったのに。起きたら」
「ここにいて」
「そうなんだ」
「じゃあ聞いてもね」
「わかんなーーーい、だよ」
実際にそうなるというのです。
「アンにはお話しておかないといけないけれど」
「今私が連絡するわね」
自分の携帯を取り出してです、ドロシーは実際にアンに連絡しました。するとアンもわかったわと返事をしてくれました。
このことを終えて
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