107 絶望
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げるよ・・・」
笹山は藤木が嘘を付いていた事に動揺したが、皆を驚かすためと言う事なら怒る気になれなかった。
「昨日、実は御殿場でスケートの大会があったんだ。僕はそれに参加して金賞を獲ったんだ。だから学校にその連絡が来るまで隠しておきたかったんだ・・・」
「え?大会で金賞を獲ったの?凄いわ」
「あ、ありがとう・・・。やっぱり僕、本当の事を隠すのは卑怯かな?」
「ううん、そんな事ないわよ。だからいつも急いで帰ってスケートしに行ってたのね。でも大会に出ようってよく考えたわね」
「実は大会に出る事、堀さんが勧めてくれたんだ」
「堀さんって藤木君がスケート場で仲良くなったあの子の事?」
「うん、不幸の手紙の事で責めた皆を見返して、卑怯を治したいなら大会に出るべきだって言ってたんだ。笹山さん、この事は皆に黙っといてくれるかい?」
「うん、いいよ。皆もきっと見返せるわよ。私がいるから教室に戻ろう。もう朝の会が始まるわ」
「うん」
二人は教室へと戻った。
朝の会が始まった。戸川先生が話を始めた。
「昨日、永沢君の家族が昔町内会長をやっていた人に襲われ、永沢君と城ヶ崎さんが大怪我を負い、暫く入院する事になりました。また、その人は暴力団と繋がりがあったとの事です。今後皆さんも事件に巻き込まれないよう注意してくださいね」
藤木は驚いた。
(何だって!?永沢君が大怪我だって!?う、でも、僕は永沢君と絶交したんだった・・・)
藤木は永沢の見舞いに行っても絶交したから断れられるだけだと考えた。
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