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名探偵と料理人
第二十四話 -競技場無差別脅迫事件-
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…お猿さんみたいね」
「ありがとうね、みんな…それで、どうするの新ちゃん」
「とりあえず、この国立競技場から出て警察にこの銃弾を持っていくよ」

拳銃を発砲した男は今も追跡できるし、その男の居場所を警察に伝えたらこの事件は終わりかな?





7人で競技場を出るとすでに警察が到着していた。どうやらTV局の人がすでに通報していたらしい。
新ちゃんは目暮警部とTV局の人の会話に割り込み銃弾を差し出した。警部はそれからこの事件を愉快犯の犯行ではなく、拳銃を持った犯人による危険な事件であることを認識し観客の避難を開始させようとした。だが…

「ダ、ダメですよ!電話の男が言っていたんです。試合を止めたり客を逃がしたり妙なそぶりを見せたら無差別に銃を競技場内に乱射するって!」
「な、なんだと?!」

つまり、この大観衆を人質に取られたわけだ。……拳銃を発砲した男、俺が気づいたのは拳銃を撃って数瞬あとだがそんなこと言っていたか?電話を切ってから撃ったのかな。
ディレクターの人によると、要求は日売TVに5000万円、ハーフタイムまでに用意する事だった。警部は私服警官を動員し観客の中を監視するように指示を出していた。次の要求が来た際に電話をしている人間をしょっ引くつもりのようだ。

「ここは危険だ。君たちはもう帰りなさい。……龍斗君、子供たちをってどうしたんだいその目は!?」
「あ、はは。ちょっと調理中にミスをしてしまって。しばらくは目を開けられないですよ…(しまった、目が見えないのに犯人が分かるって言ってもどう説明すれば…)」
「あれ?そこの帽子の子は女の子なのかい?」
「失礼ねー。見ればわかるでしょう?」

俺が目暮警部にどう説明しようか四苦八苦していると子供たちと脅迫の電話を受けたディレクターの金子さんが話をしていた。

「変だなあ、確か電話の男は「5人のガキの一番左端の青い帽子をかぶったボウズ」って言ってたんだけど」
「「「!!!」」」

「警部さん、ちょっと待ってください。取り押さえるって言うのはやめといたほうがええですよ!」
「え?」
「紅葉ねーちゃんの言うとおりだよ。ボールは僕たちの真下に転がったんだ。ってことは近くから拳銃を撃ったってことだよね?」
「ああ、拳銃の射程距離なんてたかが知れているからな……はずれても洒落にならんからな……」
「だったらなんで灰原……この子を男の子って言ったの?彼女はスカートで服装を見ればすぐに女の子だって分かるのに」
「そりゃ、スカートが壁で見えなかったから…」
「つまり、僕たちのいたメインスタンドで銃を撃った人と電話をしてきた人は別人でバックスタンドにいたってことだよね?つまり犯人は二人以上いるってことだよ!」
「!!おい、無線で各員に伝えろ!ワシが指示
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