第二十三話 -浪花の連続殺人事件-
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ダメや…って思って目をつぶったんやけど一瞬風が横ぎったと思ったらいつまで経っても何も起きへん。恐る恐る目ぇ開けてみたら柄だけもって呆然としとる平次がまず見えたんよ。平次は部屋の奥を見とったんでウチもそっちに目をやってみたら部屋の隅で息を切らしている龍斗君がおったんよ……日本刀の刃を持った」
「は!?」
「まさか龍斗君…」
「せや。大きなって分かったけど、ウチが目をつぶったあの一瞬の時に振り下りてきた日本刀の刃をどうにかしてへし折ったんやって。部屋の入り口からウチらがそん時おったのは2,3mはあったからその勢いのまま部屋の隅に移動したんやと思う。その後はまあ……屋敷中に轟く怒声で平次を叱っとったな。声に気付いてきたウチと平次のオトンたちも止めに入るばかりかちょっと後ずさっとったから正面にいた平次は確実にトラウマになっとるで」
「ああ、あの龍斗君か。あれはマジで恐えからな……」
「私たちに危ないことがあるとホントに怖くなるからね龍斗君。私も見たことあるけど新一も絶対トラウマになってるよ……」
「なんや、そっちでも似たような事あったんか?」
「うん、あれは私と新一…服部君が工藤って言っている男の子と龍斗君と遊んでいた時にね……」
「――なんてことがあったねえ、いやあ懐かしいなー。」
「「……」」
ありゃ、パトカーの中で新ちゃん(平ちゃんのお腹の中に隠れてパトカーに乗った)が、俺と平ちゃんの昔話を聞いてきたので丁度大阪にいるわけだし寝屋川市にある平ちゃんの家で遊んだ時の話をして、その流れで日本刀の事件の話になった。最後の方になると二人は真っ青になって黙り込んでしまった。……ナンデカナー。
「す、すさまじいですね。平次君の反応からして話を盛っている様子もないようですし」
「まあ、事実ですし」
「そ、それはそうとあの議員の事務所にむかっとるんですが、平次君の言うてた不審な女の身元が分かりましたで!」
「ホ、ホンマか坂田ハン」
「ええ、丁度事務所に行く途中の近辺の西都マンションに住んどる岡崎澄江っちゅうらしいですわ。歳は39歳。先にこっちに行ってみます?」
「せ、せやな。なんか知っとるって様子だったし」
「そんなら電話してみますわ」
そう言って坂田さんは携帯で電話をかけ始めた。……どうでもいいけど、刑事が運転中に電話を掛けるってのはどうなんだろうな。お?
「あ、岡崎さんのお宅ですか?私、大阪府警東尻署の坂田という者ですが……」
『け、刑事さん!早うここに来て私を守って!!このままやと殺されてまう!!昔のこと皆しゃべるから早う、早う!』
「と、とにかう落ち着いて!家に鍵をかけて誰もいれんようにしてください!」
「ア、アカン!西都マンション、もうすぎてもうたで!」
「ど、どな
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