暁 〜小説投稿サイト〜
名探偵と料理人
第二十三話 -浪花の連続殺人事件-
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「どないしたもなにもコイツが笑かしてくれたんや!」
「ん??おやま、和葉ちゃんじゃない。久しぶり。和葉ちゃんが笑わせてきたの?」
「た、龍斗君久しぶりやな。な、なんでもあらへんよ!」

どうやら俺と平ちゃんが席を外してる時に蘭ちゃんに突っかかったらしい。平ちゃんを東京でたぶらかした「工藤」という女だと勘違いして。……東京で平ちゃんをたぶらかした「工藤」までは合ってるな、うん。でも…

「それは……ぷっ…わ、わらっちゃうね…」
「も、もうそない笑わんでもええやんか!」

何やら思いつめていた様子から表情もほぐれたようなのでお互いに自己紹介をした。取りあえず関東と関西どちらも知り合いである俺が音頭を取った。なぜか、和葉ちゃんは二人が悪ふざけして平蔵さんの古い手錠で遊んでいてしばらくつながって生活していた通称「鉄のクサリ」について話していたが。……蘭ちゃんへの牽制かな?

「なるほどなあ、つまり龍斗君の父親である龍麻さんとそこの二人の父親が幼馴染みで、母親である葵ちゃんはオレや英理と幼馴染で有希ちゃんとは高校からの親友。なんとも奇縁というか」
「こうして幼馴染み同士で縁が出来るのは嬉しいですね。普段は住んでいる場所が関東と関西で全く違うのでこんなことは中々ないとは思いますが。まさに奇縁ですね」

俺と小五郎さんは俺の奇妙な交友関係について話していた。いや、まあその大部分はオレ個人だけでなく、両親の縁が多分に入っているんだけど。向こうは向こうで話が盛り上がっていた。

「あー、食った食った!」
「おいしかったねー!」
「ああ、色々な種類が美味しく味わえてとてもよかったよ」
「そらよかった…やけど、龍斗は食いすぎや。なんや全種類って。お好み焼き屋のオッチャンビビッとったで?」
「服部君、龍斗君って気に入ったお店の料理全部頼むのよ。高校の帰りの寄り道とかでしてるし」
「…の割には全然お腹出てへんなー。ええなあ龍斗君、女の敵やで?食べても太らんちゅうのは」
「そういえば、今食べたばっかりなのに全然出てないね」
「あははは……」
トリコ世界じゃもっともっと食べるけどね。

「刑事さんも一緒にお食べになればよろしかったのに」
「いえいえ、僕は接待役なんで……」

小五郎さんが坂田さんに食事の同席を誘っていたが断られていた。俺達も雑談もそこそこにパトカーに乗った。

「ほな、次はどこいこか?」
「やっぱり大阪城しかないんちゃう?」
「……なんでおまえがのっとんねん」
「ええやん。私も連れてって―な。珍しく龍斗君と大阪で会えたんやし」
「まあ、ワゴン車だから席に余裕があるしいいんじゃない?」
「んー。まあええやろ。そんなら、大阪城に行こか」
『あ……うわああぁぁ……』
「ん?」「なんだ?」「え、なに?」
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