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名探偵と料理人
第二十三話 -浪花の連続殺人事件-
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「あら残念。お仕事?」
「いえ、幼馴染みに呼ばれて大阪に」





「あれが天王寺動物園!あれが大阪ドーム!ほんでここが通天閣や!どや!?ええとこやろ大阪は!!」
「ほんと、いい眺めだね!」
「つってもなあ、東京タワーと変わんねーじゃねーか」
「アホ!あんな味気ない赤い塔と一緒にすんな!この通天閣はな……」

今日、俺は平ちゃんの誘いで毛利一家とともに大阪観光に来ていた。紅葉は不参加。どうやら東京のカルタ大会に出場するらしい。応援に行ってから大阪で途中合流すると言ったのだが、「こないな大会、龍斗の応援がなくても楽勝やから楽しんできー」と送り出されてしまったので単身大阪に来たというわけだ。家の事は明美さんに任せた。
…ん?なんだ新ちゃん俺と平ちゃんを引っ張ったりして。

「オイ、服部。そろそろオレや龍斗を大阪に呼んだ理由を話せよ。またなんかあんだろ?本当の理由が……」
「ちゃうちゃう、今度はホンマに仕事抜きや。一度お前らにじっくり大阪を案内したろとおもてな」
「「え?」」
「人間なんか……いつ死んでまうかわからへんのやからのォ…」
「!!」
「な、なんだそれ?」
「けったいな夢を見てもうたんや」
「夢?」
「ああ、今から犯人を捕まえるっちゅうとこで逆に犯人に刺されてしもて、おまえが死んでまう夢をなあ…」
「なるほどねえ」
「おい!龍斗もなんで納得してんだ!」
「そんで、龍斗とは京都の方ではようあっとったけど大阪ではほとんどなかったしな。丁度ええってことで誘ったんや」
「おーい、平次君!スマンなあ、おそうなった!!」

俺達が蘭ちゃんや小五郎さんと離れた場所で会話をしていると平ちゃんの後ろから声を掛ける眼鏡をかけたスーツの男がいた。

「お。やっときよったか!」
「どちら様?」
「大阪府警東尻署の坂田祐介ゆうもんです!」
「刑事さんがどうして服部君に?」
「ウチのオヤジがな。「毛利ハンや龍斗君が来はるんやったらちゃんと案内せえ!」ゆうて気ィ利かせてくれたんや!」
「流石は大阪府警本部長。平蔵さんもやるねー」
「あれ?そういえばオヤジはどうしたんや?顔を見せる言うとったけど」
「本部長は例の事件の会議でちょっと…」
(例の事件?)
「ほんで?ちゃんとあの車用意できたんか?」
「そらもう!普通の奴とちゃうんで数はまだ少のうて失敬するのに苦労しましたが。東尻署で一番目立つもんを持ってきましたがな!」
「お、おい……その車ってまさか……」
「さ、いこか!」

平ちゃんに言われ、俺達は通天閣を後にした。後にしたんだが……

「やっぱええのう!パトカーは!!渋滞でも車が避けていきおる!しかも普通のセダンタイプやのうてワゴンタイプやから、注目度もばっちりや!ほな、どこからいこか
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