暁 〜小説投稿サイト〜
名探偵と料理人
第十話 -龍斗の悩み-
[4/8]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
なくてだな!俺ら、五年間も会ってなかったんだし、普段のお互いのことを知りあって今よりもっと親密になろうってこと!!ああいうの抜きでも!秘密の部屋もあっち関係のことじゃないからね!!食材についてだよ!」
「な、なんやそうやったんね。ウチったら恥ずかしい勘違いを。でも龍斗クンが悪いんです。今の状況でもっと仲良くって言ったらそんな勘違いしてしまいます」

今の状況?夜、二人きり、ソファで肩を寄せ合って談笑、目に見える所に布団、もっと仲良く発言。あ、全然ダメだなこりゃあ。

「よく考えたらその通りだ。わるかったよ。まあそういうわけで誰にも言ったことのない秘密を教えてあげる……いや、紅葉にはしってほしい。だからこれから改めてよろしく」
「うん、よろしゅうね龍斗クン。それじゃあウチ部屋に戻るわ。おやすみな」
「ああおやすみ、紅葉」

そういうと紅葉は部屋から出ていき俺も目覚ましをセットしそのまま床に就いた。いつかトリコ世界の食材を使った俺の『フルコース』、たべさせてやりたいな。





「あーーーーー、おわったあああ!!」
「園子ちゃん、女の子がはしたない」
「だって、やっと期末テストが終わったのよ!これから勉強から解放されるううう」
「もう、園子ったら。でも気持ちも分かるわね」
「それでみんなは今日これからどうする?私は今日部活ないけど」
「オレも特に用事はねーなー」
「私も今日稽古ないわよ」
「ウチも今日はカルタの練習無いし、龍斗も何もないやんな?」
「ああ、今日はこの後仕事は入れてない」
「じゃあさ、じゃあさ。久しぶりにカラオケでも行かない?紅葉ちゃんの歌声も聞いてもたいし」
「私はいいわよ?」
「俺もいいよ」
「なんや期待されても恥ずかしいけど、ええよ?」
「あー、オレは……」
「いくよね新ちゃん?」
「あー、あーったよ!行きゃあいいんだろ行きゃあ!」

紅葉が転校してきてから早一月。俺達は高一最後の期末テストに突入していた。そしてたった今終わりこれからカラオケに繰り出すということになった。
あの屋上でのショックか最初はぎこちなかった幼馴染みとの関係だったが、しばらくしたらそんなこともなくなった。女子二人と仲良くなり、休日は地理を教えるという意味合いも兼ねてよく連れ出されていた。俺も三人と仲良くなって貰えて嬉しく思う。そしていつの間にやら俺への呼び名が「龍斗クン」から「龍斗」へと変わっていた。

さて、カラオケ屋につき部屋に入った。
「じゃあ誰から歌う?」
「んー、決めた人から順々に入れればいいんじゃないか?というわけで俺は「0:00A.M」」
「龍斗君、いっつも思うんでけど一発目の声にデスボイスってどうなのよ?じゃあ、私は「道楽女王」」
「んー、じゃあ私は「永遠のペイヴメント」」
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ