サメに手足を食いちぎられた恐怖の魚釣り
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び、電車を乗り継いで、朝十一時から執り行われる大谷家の告別式に参列させていただいた。この時も、「気の毒さ」が全身を覆い、私の体は常に小刻みに震えていた。
残念ながら家族の方々には、黙礼はできたがひとことも発せられなかった。
こんなにも辛い立場に陥るのは、生涯に一度だけで充分であり、この世には、神も仏もいないのか? とも思えた。それほど、辛くて厭世的な気分になり、しばらくの間プチ鬱状態になった。しかし、年月が、オブラートのような薄皮を一枚一枚重ねていき、完全ではないにしろ悲惨な記憶は薄れていった。人間は忘れる生物である、ということを実証しただけだった。
−完―
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