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リリなのinボクらの太陽サーガ
憤怒のソリダス
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きに警戒しながら、私はあのパワードスーツの攻略法を考え……ふと気づく。

別に彼を倒す必要は無い、と。

ならば話は簡単だ、何とか攻撃をやり過ごして一気にこの場から離脱する。屋上に何か役に立つ物が無いか周りを見てみると、“管理局地上本部”と一文字ずつ書かれた看板と、それを照らすライト、資材吊り上げ用の巨大クレーンに、放送用パラボラアンテナがあった。

「よそ見してる余裕があるのか?」

「ッ!」

肥満体を酷使して彼はフルパワーを注いだ剣で薙ぎ払ってくる。連続で叩きつけてくる攻撃を私は刀で必死に避けるか防ぐして、どうやってこの状況を抜け出すかの策を考えていた。

「ぐっ……! 一撃一撃が重い……!」

「サイボーグに匹敵するパワーで叩きつけているのに、生身で耐え続けている貴様も十分おかしいのだがな」

「いい年したオジサンが女性を本気で斬ろうとするとか、正気を疑うよ!」

「ふん、儂は正気のまま狂っているのだろうよ。例えミッドのためならば、他の何を犠牲にしても構わないと思うほどにな。そしてそれは、自らの自由のためにこの世界から去ろうとしている貴様も同じだ」

「元々滅ぶような事態を招いたのはあなた達、管理世界の住人だ! そうやって都合の良いように私に責任を押し付けないで!」

「しかし世界の存続より優先すべきことが他にあるか? 本局の言い分になるが魔導文明の発達は、次元世界をロストロギアや犯罪者どもの脅威から守るために必要だった。ニダヴェリールへの搾取は、平和のために必要不可欠だったのだ」

「平和のためなら弱者はどんな理不尽も全て受け入れろってこと!? そこまでして守らなきゃ平和ってのは維持できないの!?」

「残念だがそうだ、今の管理世界を見てみろ。エネルギーが困窮した途端、これまで当たり前だった生活や経済が一気に破綻した。もはや自力では持ち直せないほどに、我々は文明への消費に慣れてしまった。人間は一度生活水準を上げてしまうと、下げることが困難になる。楽になった生活を手放せなくなるのだ。そしてどうしても手放さなくてはならない事態が迫ると、それを防ぎ、維持するために周りから様々なものを奪っていく。我々の平和は、この上に成り立っている。文化、文明の維持こそが、平和を守るために最も必要なことなのだ」

「ふざけないで。あなた達のそれは強者の……簒奪者の平和を守ってるだけだ! 奪われる側の……虐げられる側のことなんて微塵も考えてない! 私にここに留まれというのも本当はファーヴニルを含めた全てをコントロールするために、私を象徴(イコン)に仕立て上げるためだ! いつまで経っても奪うことしか考えられないならこんな世界、いっそ滅んでしまえば良い!!」

「貴様……! 月下美人のくせに、そのような戯言をほざくか
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